SLIDER 場外乱闘・番外編 「SLIDERって、よくネタが続きますよね?」

 最近こーんな質問をよくされます。けれど正直なことを言えば、50年以上にわたり続くスケートボードのカルチャー、たかが創刊から6年弱の雑誌がその歴史のすべてを消化できるわけがないのです。ということで、この質問についての答えは、「はい、続きます!」ということになるでしょうか。そして最も重要なことは、たとえ同じような題材を特集することになったとしても、見方を変え、紹介の切り口を変えれば、それぞれがまったく異なる記事へと結実するということです。ともすれば、そんな“切り口”を探すのが雑誌作りの面白さであり、その視点にプライドを持って、我々SLIDERスタッフは日々邁進しています。
 ということで、これまで21冊を発刊してきた本誌SLIDER。巻頭特集についていえば、これまで同じ企画を紹介したことは1度もありません。けれど、ついに次号3月31日売りのSLIDER 22号では、ちょうど2年前に発刊した14号の巻頭企画「The Masterpiece of Skateboarders 〜スケーターたちのマスターピース〜」を再び特集してみようと思っています。というのも、この企画の反響が凄まじいものでした。その時に登場してもらったのはデニス・ブセニッツ、マックス・シャーフ、エリッサ・スティーマー、ジェイク・フェルプス、イアン・ジョンソン、ジョナサン・メリングなど総勢15名。スケーター、エディター、アーティスト、フォトグラファーなどスケートカルチャーに携わる粋人たちのマスターピースアイテムを、それぞれの個性的な家と共に紹介した特集でした。とにかくそれぞれに紹介されるアイテムたちが実に個性的。思い出の写真やアートや本、普段使っている車やバイク。そして服にシューズにがらくた……。それぞれの人となりが浮き彫りになる実に興味深い内容だったのです。で、編集部にその後に寄せられたハガキには、「○○○のマスターピースアイテムが見てみたい!」というポジティブなリクエスト。それも本当にたくさんのハガキを頂きました。ということで、次号では満を持して2年ぶりにこの特集を企画してみようということになったのです。

 現在アメリカでは、サンフランシスコに住む弊誌フォトエディターのKen Gotoにより、懸命な取材が行われています。今回も本当に個性的な面々が勢揃い。ぜひぜひ次号3月31日売りのSLIDERをご期待頂ければ幸いです。もちろんその他のコンテンツも盛りだくさんですよ!