今回、俺が出演したオリンピック用プロモーション映像、どの様にオファーを頂いたかの経緯も軽く説明しておきます。
そもそもは、IOC(国際オリンピック委員会)が、全世界30ヶ国以上に支部を持つ世界的にも有数の映像制作会社として知られるVICEに今回の件を依頼しました。
そこの本部から日本支部へ依頼が来て、そこで日本支部としては日本で一般的に評価の高いスポーツマンとしての能力の高いスケーターを人選し本部に企画書を送ったとの事です。
ですが、その本部で最もスケートボードに詳しいスケートボード部門のトップの人が、俺とHAROSHIの存在を知っていたらしく、その様なスポーツマンとしての能力の高いスケーターではなく、「CHOPPERとHAROSHIでやれ!」と名指しで指名してくれたらしいのが今回の経緯です。
勿論、今からオリンピック開催までの間には更にプロモーション映像が出て来るでしょうから、スポーツマンとしての能力の高いスケーターをフューチャーした映像も出て来るでしょう。
ですが、それにしても俺達の様なストリート出身のスケーターの想う、スポーツだけではない側面のスケートボードの文化的良き部分を大事にした20分近いコンセプト映像が、しかも全世界に向け主要11言語にも翻訳されオリンピックのプロモーションになる。
これが新たな変革の為のプロセスの一助でなくして、一体何なのでしょう?
逆説的に考えれば、俺やHAROSHIが出演を拒んでいれば、更にスポーツの側面ばかりが押し出されたスケートボードのイメージが世間へ広まった事となったでしょう。
そう考えた状況下、総合的にスケートボード社会を発展させる事を考えた時、俺には出演を拒む理由はありませんでした。
今回、ここまで全て読んでくれた人なら理解して貰えるかと思いますが、俺はスポーツマン的なスケーターに全くヘイトやアンチな考えは無く、それどころか俺自身、フィジカルの限界を目指す事の美学も持ち合わせている人間だとすら考えています。
ただ同時に、スケートボードの無限の可能性を信じている俺としては、単にフィジカルだけでスケートボードを語るのは文化的損失だとも考えていて、フィジカル、メンタルも含めた全て、身体能力の限界、スタイル、自己表現、芸術表現、想像性、創造性、等々も込みでスケートボードを捉える事を理想としています。
実際、過去の俺のビデオパートを見てくれた人なら分かると思いますが、その両方をバランスよく織り交ぜることを意識して常に映像制作に取り組んでいます。
その映像作品を通して、その様な思考を理解して貰えているからこそ、今回の場に抜擢されたのだと思います。
要は俺の出演は結果として、オリンピックにスケーターが都合よく利用されたのでは無く、逆にスケーターがオリンピックを活用した事例だという事です。
なので、OLYMPICのプロモーション映像に出演したという俺の行動を、ステレオタイプな価値観で、良し、悪し、の二元論で判断していた若い人には、是非、今回の文章をちゃんとPart1から今回最後のPart4まで読んでもらえると幸いです。
そして、理性を持った上で本当に自分自身がしっかり物事を能動的に考え、再考、熟考した上で、信念や感情と照し合せ価値判断して貰える様になると、世の中全体は更に進歩していくのだと思います。
ここまで書いていて、ふと思い出しました。
以前にも何回かこの場で紹介している、切腹ピストルズのメンバーでありスケーターでもある野中克哉氏が制作したスケートボードに関するドキュメンタリーDVD 根っこは何処へゆく 内での俺の発言諸々も、今回の文章と照し合せて見てもらえると、当時は抽象的に感じていた人にも、より理解度が増してもらえるかもしれません。
是非、またチェックしてみて下さい!!
ちなみに最後に付け加えておくと、今回の俺の場合においては、中立性を保つドキュメントである事からも、金銭の授受は1円もありません。
スケートボード社会の発展の為に無償で協力したのみです。
もし、偏見や妄想で勝手な事を考えていた人がいたなら、この事を機に色々と自問自答して貰い、そこで出た回答が少しでも何らかの世の変革、進歩に繋がれば幸いです。
CHOPPER(俺) & OSAKA DAGGERS と HAROSHI のオリンピックPV
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↓ THE BERRICSにて俺とOSAKA DAGGERSがフューチャーされた動画等!! ↓