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先日から伝えているように、現在、HEROINのDVD撮影で忙しくしてい…
──メリケンパーク

2011.09.12

先日から伝えているように、現在、HEROINのDVD撮影で忙しくしています。
その中で、今回、自分的に重要なトリックが3トリックあったのですが、その内の2トリックは撮影済みで、残す所、ラスト1トリックが撮影できていない状態でした。
というのも、単純に難易度が高く、4~5回メイクしてはいたけど完成度が低く、重要度も高いトリックだった為、納得出来るまで撮り直そうという事で、結局、恐らく通算1000回以上はトライしたかと思います。
勿論、単純に割っていいなら、200分の1程度のメイク率ですが、結局、納得いっていない物を数に含めても仕方がなく、自分的には1000分の1程度のメイク率の大変なトリックだったという事です。
で、結論どうにか納得のいく物がようやく撮れたのですが、その道のりは中々大変なものでした。
シンプルなマニュアル系のトリックでスポット的にもごく普通のマニュアルが出来る場所でじゅうぶんだったのですが、風景の事や惜しい所でキックされたくない事も含めて、神戸のメリケンパークをスポットに選びました。
そこまでは良かったのですが、本当に大変な撮影でした。
撮りだしたのが真夏という事もあり、夕方着で日が落ちるまでの数時間しかない時間を狙い行ったのですが、初日の「案外さくっと乗れそう!!」といった感じは実は甘く、実際は想像以上に難易度が高かった為、片道一時間近くかけて一回の撮影でメイクする為の何点かあるポイントを一つ得ては、次週持ち越しといった感じでした。
俺が思うスケートの面白い所の一つに、難易度が高いといっても、度胸、忍耐、瞬発力、集中力、柔軟性、技術、バランス、といった多様なベクトルが存在し、それら要素には優劣が存在しない事です。
具体的に例えると、ジェイミー・トーマスに出来る事がロドニー・ミューレンには全く出来ない、また逆もしかりで、ロドニー・ミューレンに出来る事がジェイミー・トーマスには全く出来ない、といった事があるという事です。
これらはベクトルは違えど、優劣は存在しないという事かと思うのですが、それを前提に今回はマニュアル系のトリックで難易度が高かった為、度胸、瞬発力、といった要素はほとんどゼロでしたが、その分、それ以外の要素が多く絡み合っているトリックでした。
なので、1日目「足位置」、2日目「タイミング、肩の開き方向と目線位置」、3日目「カーブに対する進入角」、4日目「速度の再調整」、etc...
といった具合に、それぞれのポイントをしっかり理解、把握しつつ、一つづつメイクの為のポイントをしっかりつぶしていくという地道な作業でした。
また、そこまでしていたに関わらず、何日目かに到着するといつもと何かが違う「おかしい?」。
それは、そう、「な、なんとローカルの中学生がアウトの位置辺りにWAXを塗っている!!ぷギャー!!」といった珍事も起こり、片道1時間かけたに関わらず、その日はあえなく終了。
次回に備え、ネットでサーファーのサイトをそれこそ、ネットサーフィンし、WAXをはがす方法を調べ、その為のグッズを購入。
次回撮影日、案の定、アウトの位置にはWAXが付着していたが、自信満々ににやりとカバンからWAXを剥がす為のアイテムを取り出しWAX剥がし作業。
皆さん、想像してみて下さい。
ローカルの中学生が丹精込めて一生懸命塗りこんだWAXを、スケート歴25年程度で40歳手前の男が、してやったりと半ニヤケでWAXを剥がしている姿を。
まさに変態です。
そんなこんなで大変な撮影だったのですが、最終日にそのミラクルは起こりました。
その日はいつもより少し早く現地に到着したのですが、まだ日差しがきつかった為、ウォームアップがてらで遊び半分の技を撮影していました。
そして、日差しも落ち着き、いよいよ本番開始となったのですが、なんと今までで最も完成度の高い納得できる状態のメイクを一発で決めてしまいました。
(慣らしを入れると厳密には2発目だったのですが。)
けど、これは偶然の様で偶然ではなく、先ほど述べた様に一つ一つの要素を地道に潰していった事による必然だと感じています。
スケートの撮影は場合により、その努力が反映されず、最後までメイク出来ないといった事も起こります。
しかし、それらを経験した上でも、さらにあきらめの言葉を吐かず、自分自身と向き合い志し高く、ネクストレベルの丘に向かう。
もし自分自身がスケーターで無かったとしても、お世辞抜きにそんなスケーターの世界観はやはり格好良いと再確認しました。
(自分自身の事を褒めているのではないので誤解無く(笑))

という事で、DVDの撮影締め切りは今月末で、リリースはスムースに行くと年末になりそうです。
興味を持ってくれている人は是非期待して待っておいて下さい。

後、今回たった数秒のワントリックの為に数十時間カメラマンとして協力してくれたNOW-HEREのワレメ氏に最大の感謝を記します。
NOW-HEREもかなり面白い事を色々やっているブランドなので、今度またここで紹介します。

CHOPPER
中村泰一郎:ナカムラ タイイチロウ
日本で唯一の国際プロスケートボーダー。
世界流通を持つBAKER BOYS DISTRIBUTIONの傘下ブランドHEROIN SKATEBOARDS所属。
世界流通で定期的にプロモデルをリリースしている。
世界的に知る人ぞ知るOSAKA DAGGERSのリーダー。

INSTAGRAM:@CHOPPEROSAKAJPN
FACEBOOK:中村泰一郎(CHOPPER) 
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