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私事なのですが、昨年大晦日にギラン・バレー症候群という少し珍しい病気に…
──新春ギランバレーとリハビリの旅 part_1

2016.04.14

私事なのですが、昨年大晦日にギラン・バレー症候群という少し珍しい病気になりました。

症状には様々なケースがあるそうですが、僕の場合は上半身と顔半分の麻痺でした。

心臓や肺を動かす筋肉にまで麻痺が届くと最悪の場合死に至ることもあるとのことでしたが、それを免れたことは本当に幸運でした。

 

生まれて初めての入院を経て病気そのものは完治し、現在は麻痺によって失われた筋肉を取り戻すリハビリを続けています。

筋肉の回復には想像以上に時間を要してしまっているのですがおそらく後遺症も無いようで、現在少しずつ仕事も再開しております。

多くの友人・関係者の皆さまには多大なご迷惑とご心配をおかけしました。

「今は何も考えるな」と言ってくれた多くの友人たちに僕は本当に支えられました。

今にして思えばいつ病気になってもおかしくないような生活をしていたと思います。

心身ともに、壮大なデトックスの時間を頂いたのだと考えております。

うさぎ

 

退院から約1ヶ月後、旅に出ました。

常に続けてきた自分の身体との対話の末で始めたリハビリの旅です。

とにかくトライを続けなければ、自分の身体で出来ることが増えることはありません。

何が出来るか、何が出来ないかもわからないけれど、とにかくトライしないことには一生出来るようにはなりません。

 

横浜

最初は横浜。

病気発症の直前、大晦日まで挑んでいたミッションがありました。

PORIこと野原新矢のBOARDKILL、DIRTY SUPER STARの撮影でした。

僕とPORIは、もう何年も前、お互いに誰からも見向きもされていない頃からふたりで撮影をしていました。

今はいろんなフォトグラファーに撮ってもらえるようにまで大きくなった彼ですが、彼の初となる単独インタビューは、どうしても自分が撮りたいと考えていました。

なんとかカタチに残すことは出来ましたが、これは僕とPORIの関係性と編集長小関さんの理解によって実現したものです。

機材も自分で運べずセッティングにも時間がかかり過ぎる、スケーターに負担をかけすぎる撮影は自分の仕事と呼べるものではなく、正直なところまだミッションに復帰できる状態では無いことを痛感しました。

誌面に掲載されているうちの3枚はその横浜滞在時に撮ったものです。

今出ているBOARDKILL issue #27を是非見ていただければと思います。

 

つづく

 

SHINSAKU ARAKAWA
SHINSAKU ARAKAWA
荒川晋作
(Photographer)
1983年生まれ。京都府出身。2001年、沖縄に単身移住。祖父から一眼レフを譲り受けたのをきっかけにして一番身近にあったスケートボードを撮り始める。7年間の沖縄生活を経て横浜に移住の後、現在は京都を拠点に活動中。スケートボード関連のwebや専門誌において多くのライディングカットを発表し続けている。TIGHTBOOTH PRODUCTIONより2013年発表の『LENZ II』では制作スタッフとして写真関連のディレクションを担当。
www.shinsakuarakawa.com
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