『ゴースト/ニューヨークの幻』でウーピー・ゴールドバーグが演じた霊媒師。『グリーンマイル』でマイケル・クラーク・ダンカンが演じたコーフィ。『ショーシャンクの空に』や『バットマン』でモーガン・フリーマンが演じたキャラクター。ハリウッド映画において、白人の主役を助けるために知恵や神秘的な力を持った黒人が現れる。このようなキャラクターを「マジカルニグロ」と呼ぶそうです。
「ニグロ」という表現自体が人種差別的でショッキングに響きますが、多くの場合、そのキャラクターには過去や背景の説明がまったくなく、白人の主役に手を差し伸べてストーリーを展開させる手段でしかないのだとか。そういえば前述のキャラクターについても多くは語られません。とにかく、このようなキャラ設定が文化的意識高めの批評家から批判の対象となっているようです。
そういえば自分がアメリカに住んでいた'80年代のハリウッド映画では、アジア人特有とされるキャラ設定が顕著に見られました。英語が下手で、つり目で、出っ歯で、数学ができて、ペコペコお辞儀ばかりしていて、モテない。あとはカンフー、空手、侍や忍者。今考えると完全な偏見。当時から映画のシーンとして楽しんではいますが、パンデミックに端を発したアジアンヘイトのような扇動にならなければいいなと。
ということで、映画に見られるお気に入りのアジア人ステレオタイプをいくつかどうぞ。個人的に好きなのは『ポリスアカデミー』シリーズ。日本のタチカワ・ハイウェイパトロールから来た交換留学生のノガタがいい感じ。ちなみに彼は弱そうだけどカンフーの達人という設定。あー、切ない。
--MK