いい映画に巡り会えました。Netflixで公開されたばかりの『The Last Shift(ラスト・シフト)』。
舞台はミシガン州の片田舎にあるファストフード店。38年間薄給で働き詰めで退職を迎えた高齢白人男性と、口達者なライター志望の黒人青年との友情(?)を描いた“アメリカン”ストーリー。人種うんぬんはもちろん、世代、価値観が異なる両者の共通項はどちらもルーザー(予備軍)だってこと。
関わることがなかったはずのふたりが交差することにより平穏な日常が豹変する。世の中の理不尽に翻弄される両者の姿に全力でエールを送っている自分がいることに気づく。もしかするとそれは、不甲斐ない自分の姿を重ね合わせていたのかも。
タバコとは縁のない人生を送ってきたけど、初めて一服したくなる衝動に駆られた、そんな映画です。
─KE