今年の夏にマレーシア・クアラルンプールで野生のサルに噛まれました。
事件現場はヒンドゥー教の聖地とされるバドゥ洞窟へと続く272段の階段。パンツの後ろポケットに入れたペットボトルの水を狙って左から1匹が接近、それに気を取られていると右側からもう1匹が飛んできて思い切り肩をガブリ。傷口を確認すると擦り切れたくらいだったのでとりあえず数日放置することに。
帰国してマレーシアでの珍事件について家族や友人に話すと、「すぐに病院に行ったほうがいい」ということでかかりつけの病院へ。といってもサルに噛まれた患者など診たことがないとのことで感染科のある総合病院へ送られることに。そこで肩の傷口を見せると、サルの歯型が青黒いアザとなってくっきりと残っていたため看護師も「すごいですね…」と感心しながら苦笑。医者の説明を聞くとまったく笑えない状況でした。というのも野生のサルに噛まれると狂犬病ウイルスに感染する恐れがあるとのこと…。
狂犬病が発症すると100%助かりません。発熱、頭痛、悪寒、嘔吐といった初期症状を経て、意識の錯乱、幻覚症状、ひきつけ、臓器不全と悲惨な思いをしながら永遠の眠りへ。ということで狂犬病ワクチンを5回に分けて摂取。ウイルスの潜伏期間は1〜3ヵ月。まだ発症していないので、事なきを得ることができたと思いたい。
「あいつはサルに噛まれて死んだんだよね」って半笑いで偲ばれるなんて冗談じゃありません。海外で野生のサル、野良犬や野良猫などに噛まれることがあれば、迷わずすぐに現地の医者に診てもらうことをオススメします。
--MK