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わたしは心を嗅ぎ分ける
──究極の北欧ミステリー

2019.11.05

 夏が終わり涼しくなってくると、北欧の映画が観たくなります。中でもスウェーデンのトーマス・アルフレッドソン監督の作品が良い。
 初めて観た彼の作品は『ぼくのエリ 200歳の少女』。恵まれない家庭の少年と吸血鬼との恋愛ものなのですが、純粋な恋心と残酷な描写のコントラストがすごくてスクリーンに釘付け。日本ではエロ映画ではないにもかかわらず、あるシーンでボカシ処理がかけられたことでも知られています。これは後に『モールス』としてハリウッドでリメイクされたほど。『裏切りのサーカス』ではゲイリー・オールドマンをはじめとする個性派を迎えてスパイの非情な現実を重厚に描き、『スノーマン 雪闇の殺人鬼』では連続猟奇殺人鬼を追うというホラーサスペンスのストーリーを展開。
 アルフレッドソン監督の作品は役者のセレクトから全体のトーンまで個人的にグッとくるものばかり。冬になると数時間しか太陽が昇らず暗い時間が続くこともあり、北欧の映画はダークな雰囲気で淡々と話が進められていくものが多い印象。根暗な性格のせいか、そのような作品に惹かれてしまいます。
 そんな中、気になるスウェーデン映画が劇場公開されました。タイトルは『ボーダー 二つの世界』。アルフレッドソン監督の作品ではありませんが、『ぼくのエリ 200歳の少女』の原作者が脚本を手掛けているということで期待大。重くて腹にズシンと来そうな予感。
 スウェーデン映画に興味のある人はトレーラーをチェックしてみてください。ただしめっちゃ暗いので落ち込んでいるときはオススメしません。

--MK




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