最近個人的に気になっているのがベトナム映画。と言っても『青いパパイヤの香り』みたいな淡い恋愛映画(観てないけど)じゃなくて、主にベトナム戦争映画。1970年代末〜’80年代に作られたちょい古めのものが中心ですが、とにかく面白い。映画好きの親父の影響で子供の頃に何回か観ていたのですが、改めて見直してみると新鮮で新しい発見が多いなぁ。若いときは派手な戦闘シーンに目を引かれていたのですが、最近の興味はもっぱら兵士の心理描写。どの映画も戦争という極限状態で徐々に狂っていく兵士たちの様子が巧みに描かれていてたまりません。『地獄の黙示録』は河川、『プラトーン』はジャングル、そして『フルメタル・ジャケット』は新兵訓練&市街戦というようにさまざまな側面で戦争を切り取っているのもポイント。舞台は違えど共通しているのは誰かしらが狂っているということ。日常生活では感じることができないとびっきりの“狂気”を味わってみたければ、ベトナム戦争映画がおすすめ。
キルゴア中佐やハートマン軍曹などなど、他の追随を許さない強烈な個性を放つキャラクターからも目が離せません。
—TM