’70年代から不良でパンクな世界観で人気を博してきたスケートカンパニー、Santa Cruz。その世界観はチーム構成だけでなく、おどろおどろしいモンスターをモチーフにしたボードグラフィックでも表現されてきたのですが、同ブランドのアートワークを担当したのが言わずとも知れたスケートアートの巨匠、ジム・フィリップス。Speed WheelsのスクリーミングハンドやIndependentのアイアンクロスなど、今日も幅広い世代に愛される作品を手がけたアーティストといえばピンと来るでしょう。
実は2010年に取材でフィリップスの自宅にお邪魔したことがあるのですが、その空間はまさに宝の山。スクリーミングハンドのグッズやSanta Cruzの歴史的シグネチャーモデルはもちろんのこと、OJシリーズ、BulletやSlime Balls、スケート史上初めてグラフィックがプリントされたという貴重なウィールの数々が所狭しと保管されていました。そして印象的だったのが当時の彼のこの言葉。
「私はもうジジイになったけど、手がけた作品は今だに小さな子供から大人まで幅広い世代に愛され続けている。世界中の若い世代にまで浸透したアーティストは、他にウォルト・ディズニーくらいじゃないか。作品はたいてい、時という名の風によって吹き消されてしまう。過去に多くのロックバンドのポスターも手がけてきたけど、ショーが終わると破られて忘れさられてしまう。でもなぜか私のスケートアートは復刻され、息を吹き返す」
そんな、スケートアートというコンセプトを構築したと言っても過言ではないジム・フィリップスの作品を文字盤に配したコラボウォッチがNIXONから10月9日(月)にリリースされる。採用されたのはSanta Cruzのブランドロゴ、スクリーミングハンド、そしてロブ・ロスコップとジェイソン・ジェシーといった往年プロモデルのアートワーク。特に’80年代に青春を謳歌した中年スケーターには垂涎もの。まずは時代が変わっても普遍的な魅力を持つフィリップスのアートワークの誕生秘話を収録したプロモビデオをチェック。コラボウォッチの詳細は追ってアナウンスしますので、そちらもお楽しみに。
–MK