アノ時の声…

 最近の悩み。アノ時に自分の声が漏れてしまうのが増えてきたこと。なるべく出さないように堪えてはいるんだけど、ふとした時ついつい…あぁ、恥ずかしや! おっと、何かヘンなこと想像しちゃった人、正直に申し出ること。残念ながらこちらYo! Chuiではそんないかがわしい内容の取り扱いはございませんので、ご了承下さい。
 冗談はさておき、アノ時の声とはもちろんスケートしてる時に不意に出ちゃう声のこと。ストリートでもパークでも、力んだ時に出る「ん¥∞♭っ!」ってな具合の文字にも変換できないような変な声。「ヤベッ! 今の聞かれたか?」。周りのスケーターの反応を確認。「よし誰も気付いていないようだ」とそこでひと安心。ふと気になって他のスケーターにも何人か聞いてみたところ、みんなそんな経験が少なからずあるようでそこでまたひと安心(笑)。アノ時の声でお悩みのスケーターは結構いらっしゃるようです。
 とは言えやはり、せっかくトリックをメイクするのなら変な声など出さず普通にやりたい。特にカメラを回している時なんてなおさらで、あくまでもサラッとやっているように見せるのが俗に言うクールってヤツ。なのでビデオ撮影の現場ではメイクった瞬間からやや遅れて周りの仲間の歓喜の声が聞こえることも多いのですが、それはそんな声が映像に入り込まないようにするための「暗黙の了解」とでも言えるものでしょうか。
 そんな中あえて今回取り上げてみたいのは「声出ちゃってるw」ってやーつ。そんな変な声まで入っちゃってる映像が一体どれだけあるのかわかりませんが、僕の印象に残っているもので言えばトランジションでのスケートをフィーチャーしたBerricsの“In Transition”シリーズのグレイソン・フレッチャー。そして今はなきNew Dealのビデオ『7 Year Glitch』のファブリジオ・サントスのパート。両者ともパートのエンダートリックで力んだ声まで収録されちゃってます。ファブリジオ・サントスのパートでは周りの仲間が「Did you say “dude” ?(Dude! って言ったよねぇ?)」なんて爆笑してるのですが、そんな出来事も込みで印象深いパートの仕上がりなのだとも思うのです(エンダーのトリックがヤバイのは言うまでもありません、そりゃ声も出ちゃうのも無理はない)。ちなみに、時代、人種、スタイルも全く違うこの両者ですが、ワンフット系の動きを上手く取り入れたスケートに定評があるという共通点も面白いところ。
 もし不意に変な声が出てしまった時にでも思い出してみてほしいこれらのパート。世界に名を馳せる実力者だって、変な声が出ちゃうんだからね。

─Kazuaki Tamaki(きなこ棒選手)

 

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