トラックブランド、ACEのパイロット(ライダー)らが来日。香川県を皮切りに、スケートパークでのセッションや各地のスポットをヒットしながら関東方面へ。新横浜パークでのフリーセッションを最後に約10日間のツアーの幕が下りた模様。日頃ACEを愛用する身として気にならない訳はなく、週末の時間をフル活用し舞浜と新横浜のパークへと足を運んでみました。デモと言うよりはあくまでもフリーセッション。ローカルと滑り交流を深めるといった感じだったので、来日中の海外勢はバリスケする者、久しぶりの仲間とのハングアウトの時間を喜ぶ者、チルスケをする者など、各々の時間の過ごし方を楽しんでいるようでした。
国内外において旬なライダーからレジェンドまで多くの人気スケーターを「パイロット」としてチームに招いているACE。その影響力なのだろうか、巷でもACEに乗るスケーターが増えてきたように思います。ACEはレイヴン・ターシーの親戚にあたり、Independentのチームマネージャーを務めたジョーイ・ターシーが2006年に設立したトラックブランド。競合他社の中では新参ブランドながらも存在感を高めつつあり、所属するパイロットたちを見ればまさにYo! Chuiなのです。
先ほど自分もACEを愛用すると述べた次第ですが、もはや愛用どころか「ACEのトラックが存在する限りはそれしか使わない」と周りに公言し、崇めるように忠誠を誓っています。契約を結んでいるわけでもないのにです。時は3年前、カリフォルニアにスケートトリップに出かけたときのこと。一緒に行った砂川G●Kが以前よりジョーイ・ターシーと親交があったこともあり、LAはハリウッドにある彼の自宅に1週間もステイさせてもらいました。ガレージには手入れの行き届いた古いアメ車とバイク、仲間とチルするのに丁度いいバルコニー。もともと親会社のDiamond Supply Coをイメージしたのであろう、ダイヤモンド型をしたシャワールーム付きの来客用ベッドルーム。「宿は取らずにスケーターの家を渡り歩こう」という我々のショボい考えとはかけ離れた生活がそこにはありました。またちょうどハロウィンの時期だったため、Diamond主催の名物ボウルコンテスト「Halloween Hellride」へ招待してくれました。極め付けは「LAからサンフランシスコに仕事で行くから一緒に乗せるよ」と車に便乗する予定が急遽変更となったため、自分ら3人はひとり200ドル以上するエアチケットを渡されて驚愕したのです。スケーターがまさにアメリカンドリームを手に入れたと言えるべき生活を間近で感じた1週間。ここまでいい思いをさせてもらうと「もはや他のトラックには乗れねぇ…」となるのもうなずけると思います。もちろん、その乗り心地が保証されていることは大前提としてありますが…。
そんな経緯もあり、僕はACEがじわじわ浸透中の現在のスケートシーンが嬉しくてなりません。そして微力ながらこのブランドを応援していきたいと思っています。スケーターがビジネスで成功しいい生活が送れるのだとすれば、あなたはどんな形でスケート界に参入しますか?
─Kazuaki Tamaki(きなこ棒選手)