何かと理由を作っては帰省すること今年すでに4回。地元が沖縄という立地上、飛行機しか手段がなく時間もカネも一緒に飛んでく飛んでく。今住んでるアパートの更新料の支払いを済ませた今月、僕の家計は燃え上がること沖縄の太陽の如し! 冗談はさておき、帰省すると決まって地元の、同じローカルスポットで育ってきた仲間と酒を飲み交わすわけです。今回そんな仲間のひとりがまとめてきたDVDを再生すると、スクリーンに映し出されたのは10代の頃の自分たちのフッテージ。「よくこんなのできたなぁ」、「格好がダセェw」、「ここ行ったねぇ」と、若い頃の滑りを観ながら思い出話が出てくる出てくる。
その映像を撮影してから10数年経ちますが、自分は当時と変わらず今でも楽しくスケートをしています。成長曲線はだいぶ緩やかになったとはいえ、今でもスキルの上昇を感じられます。そこで思うのは「自分の全盛期っていつ頃だろう? どんな感じなのだろう?」ということ。いつからか自分のスケート全盛期について考えることが多くなってきました。もちろん全盛期なんてのは人それぞれで、その早い遅いで良し悪しが決まるものではありません。きっと全盛期なんてのは過ぎ去ってしばらくした頃にふと気がつくものなのでしょう。だからこそ可能なうちに自分のやれることをやり、目に見えない自分のピークに向けて滑りたいと思えるわけです。全盛期の後には衰えが必ずやってくる。それは仕事や家族のことで忙しくなったり、ケガでペースダウンを余儀なくされたり、年齢や体力的な問題だったり。なかでも、結婚や子育て、マイホームの購入など人生の基盤を固めながらも上昇志向を失わずに滑り続けるスケーターには問答無用でリスペクトを送りたいです。
かつて10代の頃、10段ぐらいの階段を見つけてはどんなトリックを出せるかとワクワクしたもの。今やそのサイズの階段を見るだけで足腰が弱音を吐いてしまいます。もしかすると自分の全盛期はとっくに過ぎてしまったのでしょうか? 「いや、スタイルが変わっただけで…」と言いたいんだけどこれって逃げでしょうかね、みなさん(笑)。
─Kazuaki Tamaki(きなこ棒選手)