昨年暮れと年明けで数日間ずつ仕事で長野へ。真冬の長野に行くのは初めてではないにせよ、覚悟していたよりも寒くて生きているのがやっとなぐらい。まぁ言い過ぎかもしれませんが、ただでさえ寒い都内の冬よりずっと気温が低いのだから建物の外にいる時はツライのなんのって。そんな中、I ♥ SKATEPARKな自分は時間を見つけて近くのパブリックパークへ。幸いにして雪も積もっていなかったので、夕暮れ時までの1時間ぐらい楽しんでみたワケです。がしかし、手足の先が冷たく痛い。思うように身体も動かない。そして日曜日だというのにローカルのスケーターは誰ひとりいない…。この地で冬にスケートをすることに過酷さすら感じました。
毎年冬の寒さにやられそうな時、地元沖縄がいかにスケートしやすい自然環境下にあったかと痛感させられます。もちろん夏は暑いし日差しも痛い。冬もそれなりに寒い日だってあるのですが、年間を通して比較的ストレスフリーで滑ることができます。しかし地元にいてそんな環境しか知らない頃は、それでも天候に関する不平不満は常日頃出てきたものです。そんなヌクヌク温暖な地域とかけ離れた寒冷地でスケートするのって心折れそうなぐらい過酷なので「いつ、どうやって滑ってるの?」と思うわけです。それでもそんな逆境ともいえる地域からモンスター級のスケーターが輩出されているのもまた事実。また東南アジアのような熱帯地域で、スコールなんかと睨めっこしながら縁石を削ったりDIYパーク作りに勤しむスケートジャンキーだっているワケです。「どこだから良し、どこだからダメ」なんてもはや一概には言えないスケートボード。海や雪山に行かずとも世界中どこでも楽しめるものながら、普段どんな環境下で滑っているかなどは関係なく、どんなスケートをしているかでしか評価されないのがシビアでもあり、面白いところでもあります。
さて数日間の長野滞在から帰ってきて、より暖かい東京に一安心。「やっぱり暖かいほどスケートも捗りますな〜」とそんな余裕もつかの間、やっぱり寒いモンは寒ぅぅい! 「夏と冬しかない」と言われる沖縄の季節感では理解し得なかった春の到来をただただ待つのみ。そして思う「次生まれてくるならカリフォルニアだな。バルセロナ、オーストラリアもいいなァ」。あぁ寒い!
─Kazuaki Tamaki(きなこ棒選手)