オモロォ～！ って思わず雄叫びを上げてしまいそうな良質な作品です。良質というのは高価な機材を使っているとか編集のノウハウに長けているとかそういう意味ではなく、スケートに対する真摯な姿勢とアティチュードな意味合いです。サンフランシスコを拠点に活動を続けるデッキブランドのBlood Wizardの最新作『Wizard Bloody Wizard』。ブランド名と作品名がややこしいぞ！ って突っ込みたくなるようなお茶目なネーミングがいきなりグッド。チームのほとんどがアラフォーあたりのナイスミドルの集まりというのもホットです。髪の毛よりもお髭の方が豊かな大人たちが、真剣に熱くなっている姿にグッときます。個人的にはジェリー・ガーニーというボーンレスを多用するメガネスケーターにビビッときました。チャイナバンクでの動きとかは特に圧巻なので要チェックです。そして、この作品を語る上で外せないのが、ポートランドのベン・クラーン。エンドロール後に出てくるまさかのセカンドパートは鳥肌ものです。哀愁ただようBGMはなんと自前。おそらくほとんどのフッテージを地元で撮影したであろうパートに男気を感じさせられます。スキル、クリエイティビティ、攻めっぷり…。おそらくスケートではほとんどお金を手にしていないであろうベンさんの飽くなき探究心に、あらためて感服させられる素晴らしいパートとなっています。こんなカッコイイ漢がいるブランドだったなんて、Blood Wizardさん、今までノーマークでゴメンナサイ m(_ _)m。