台湾を代表するスケーターのAdeeが新加入し、アジアで旋風を巻き起こしているUnifulが世界的に活躍するアーティストのHaroshiとコラボレーションを実現。150本限定のスケートデッキを発売することに。今回のコラボを記念し、9月5日(木)に渋谷のThug For LifeにてUniful×Haroshiのコラボレーションパーティが行われた。
パーティ当日は、Unifulをモチーフに製作されたHaroshiの新作が展示され、完全招待制にも関わらず多くのお客さんが集まった注目の一夜となった。
今回のパーティの模様とコラボレーションの経緯を、イベント当日の写真と岡田 晋×Haroshiのインタビューとともにご紹介します。
岡田 晋×HAROSHI SPECIAL INTERVIEW
今回のコラボレーションに至る経緯は?
HAROSHI(以下H) 5年くらい前に、四国に一緒にスケートツアーに行ったHideちゃんから久しぶりに連絡があって「岡田 晋が話をしたいって言ってるよ」って言われました。もちろん僕はNewTypeのビデオとか観てたし、Decaとかにフックされてるってのも知ってたし、なによりも中学の頃に「オーリーで軽くガードレールを飛ぶヤツが隣の中学の1個上にいる」って話は噂になっていたので、なんだか勝手に親近感を持っていました。とりあえず晋くんに興味があったので、僕も彼が今何を考えているのか聞いてみたかったんです。会って少し話して、その中でUnifulはアジアで力を入れて展開して行こうとしていることなどを聞いて、とても興味を持ちました。アメリカに対して日本のスケートブランドがやれることはなかなか少ないと思いますが、アジアに対してならきっとおもしろくなると思ったんです。最初にミーティングをしたのは多分1年くらい前だったと思います。そこでアイデアを出し合ったのですが、確かUnifulからは「ハンバーガーなんかどうかな」という話になって、でもそこでぼくは「日本から発信する意味のあるものを作りたい」と提案しました。それからしばらくたってふとUnifulのロゴマークを見た時に「そういえば握手っていいよな」って思ったんです。握手は言葉を超えた表現の手段ですし、聞いてみたら「ロゴマークに使ってはいるけれどもそこにフォーカスしたことがない」とのことでしたので、面白いのではと思いました。
今回製作された作品に対する感想は?
岡田 晋(以下O) 今回の作品のコンセプトはShake Hands。Unifulは人との繋がりや、リスペクトと言ったものを元々のブランドコンセプトにしていて、Unifulのデッキの表にプリントされているShake Handsのグラフィックをモチーフに、今回Haroshiくんに作品を作ってもらったんだ。国籍や年齢、性別の違いを越えて、スケーターはどんな時でもスケートボードで世界中の人たちと繋がって行けるすばらしい精神と感覚を持っていると思うのね。実際僕は今までのスケートキャリアで経験としてそれを感じてきたワケで。それこそがスケートの本質のような気がするんだ。UnifulのShake Handsもまさにそれを表現したもので、これから世界中の同じ感覚を持ったたくさんの人たちと繋がって行こうという思いが込められたものなんだ。今回、Haroshiくんとそんな感覚を共有し作品として表現して貰えたこと自体が、僕らが考えるShake Handsの無限に広がるひとつの出来事だったんじゃないかと思います。
H 流通がアジア限定になることも見越して、僕はこのデザインを基本的にはアジアのスケートボーダーに対してのメッセージとして製作しました。もちろん日本人に対してもです。僕は韓国で感電事故を起こして入院した事があるのですが、その時付き添ってくれた韓国人の青年は本当にやさしく、すばらしい人でした。僕の姉は中国人の男性と結婚して中国に住んでいますが、その男性やご両親も本当に優しく、とても理解のある人たちです。解決しなくてはいけない国家間での歴史上の問題があることは理解していますが、それを超えたところにきっと人と人との結びつきはあるのではと思っています。そして僕らはスケートボーダーなワケで、言葉が通じなくても、僕らはスケートボードでつながっているんだからわかり合えないはずはないと思ってます。そんなことを考えながらスケートボードの中に存在するUnityをあえてスケートボードの山積みの中に残した今回の作品を作りました。
自身の今後の活動は?
H 細かいのですが、友人のダスティンがBEAMS Tで展示をするということで、ミニミニデッキを彼のキャンバス用にシェイプしてコラボレーションしています。10月13日に友達のBMXのライダーのバシがMapsTokyoでペルージャカップという大会を毎年やっているのですが、今回はぼくが優勝メダルを作りました。あと確か9月末くらいにSFのBenny Goldのグループショーに参加してます。そして大事なのが10月10日からLondonのStolen Space Galleryで個展をします! もう忙しくて気が狂いそうです(笑)。ありがとうございました。
O 来年でUnifulが10周年ということもあり、現在さまざまなプロダクトを進行しています。きっとワクワクするようなコラボレーションや活動をお見せるすることが出来ると思っています。僕自身もおもしろいチャンスを貰っているので、それがUnifulの活動とどうリンクしていくのか楽しみです。
Photos and interview courtesy of Charlie Trading Inc