スケートボードは国籍、人種、文化や宗教を超えるものだとよく言いますが、生活水準や育った環境も然り。スケーターの中には生まれながらにして裕福な人や、恵まれない家庭で育ったことで荒れた幼少期を過ごした人などさまざまなタイプがいます。
先日、Rolling Stone誌の公式ウェブサイトに、Plan B、etniesやGrizzlyに所属するクリス・ジョスリンのインタビューが掲載されているとの情報を入手しました。その記事を読んで初めて知ったのですが、彼の生い立ちはまさに後者の恵まれない家庭に育った方。非常に悲惨なものでした。
まず、生まれてから一度も会ったことがないという父親は、2004年に覚せい剤絡みで警察に射殺されたとのことです。当時、クリスはまだ7歳。母親も同じくドラッグに溺れ、更生施設でクリスと離れて過ごすという日々。スケートを始めるきっかけとなった兄もいつからか刑務所暮らし。そんな環境の中、クリスは祖母に育てられたとのことです。小学生の頃から将来になりたい職業欄にプロスケーターと書き続けたものの、高校に入る頃には両親のようにドラッグに溺れかけたようです。そして、何とか軌道修正してスケートに打ち込んだ結果、Plan Bやetniesをはじめとするカンパニーにフックアップされてさまざまな功績を残すようになっていきました。
2014年にはThe Skateboard MagのAm of the Yearに輝き、ThrasherのSOTYにノミネート。そしてPlan B待望の『TRUE.』で素晴らしいパートを披露。ちなみにこのパートは、ヒザの靭帯の痛みと戦いながら2年間で撮影されたものです。さらには今年、アマとして初めてThe BerricsのBattle Commanderにフィーチャーされました。
生い立ちがスケートにどのような影響を及ぼすかはわかりませんが、このような境遇で育ったことを知りながらクリスのスケーティングを観ると、また違って見えるかもしれません。ということで、さまざまな逆境を乗り越えてきたクリス・ジョスリンがこれまでに残した映像の数々を改めてチェックしてみましょう。
–MK
etniesに加入した際に制作されたウェルカムパート。
Plan B『TRUE.』の未使用フッテージ集。強烈です。
etnies × Plan BのコラボシューズをフィーチャーしたCM。
The Berricsでアマとして初めてフィーチャーされたBattle Commanderのパート。
今年頭にThe Skateboard Magより公開されたオンラインパート。