フルパートを完成させる上でスポットのチョイスは、スケーターのアイデンティティを構築する大切なファクターのひとつなので(少なくとも自分的には)、できるだけ撮影される側のスケーターがチョイスしてくれる方がベターだと思っています。自分はどんなスケーターなのか、あるいはスケーターとしてどのような位置づけ(スタイルとも言える)なのかという方向性を公に示す絶好の機会なので。とかくデビューパートは、その動きの一挙手一投足が注視されるので、ある程度のイメージ付けがされてしまうことになるかと思います。
例えば、ひたすら川沿いや公園内みたいなスポットで撮影するスケーターもいれば、そこらへんの路上で撮影しまくるスケーターもいます。はたまた、スケーターですら特定できそうにない曲者スポットのみで構成してくる輩もいます。セレクトされるスポットを介して、おおよそのタイプと言うか、スケーターの変態度指数(?)を計るひとつの目安となるわけなので、おのずとパートを楽しむ上でのチェックポイントとなるわけです。
とはいえ、スポットへのこだわりのみ強くて肝心なライディングのほうがお粗末になると本末転倒です。ド渋のスポットでウォールライドをかましていても、腰が引けていては格好がつきません。要はスポットへのこだわりも、スケーターの持つスキルとスタイルと調和することではじめてその“かっこよさ”が発揮されるのです。なんてね。
–KE