いま、オレは揺れている…。移動中でもなく地震によるものでもなく、心が揺れているのだ。自分で言うのもなんだが、オレは一途だ。愛した者(物)はとことん愛し続け、当然浮気なんてしたことがない(相手がいない)。
そんな頑固、ではなく一途なオレの愛用ベアリングは長年BonesのSwiss Bearingsと決まっている。速い! 高い! 壊れない! の三拍子を兼ね揃えたハイスペックな一物に、中日時代の星野監督が岩瀬を信頼しきっていたぐらい、Swiss Bearingsを信頼している。そして何より男心をくすぐるのは、あの「シャー」という風を切る粋な金属音(言うまでなくシールドは外してある)。
ありとあらゆる不毛な雑音を消し去るSwiss Bearings特有のGサウンドに、スケート男子としてのカタルシスを感じる。
がしかし、最近はBronsonが気になってしかたがない。なにが気になるってあのスパム缶詰を連想させるメタルケースとインパクトあり過ぎるネーミング。Bronsonと聞くとどうしてもチャールズ・ブロンソンの顔が浮かんできてしまう…。『大脱走』、『狼よさらば』、『夜の訪問者』なんかで知られる髭のダンディ俳優。お世辞にも演技が上手かったわけでもなく、特に二枚目でもないのに独特な男臭さで愛され続けた名俳優。どうしてそんな男臭い哀愁が漂うネーミングをあえてベアリングに付けたんだ!?
もうそれだけで男の通過儀礼として、このBronsonを一度使ってみなくてはならない、という強迫観念に駆られている。「う~ん、マンダム」
–KE