Special columns written by skaters
スケート識者たちが執筆するスペシャルコラム
DAISUKE MIYAJIMA

M×M×Mの敏腕スタッフにして自称映像作家のジマこと宮島大介。
伝家の宝刀Fs 180フリップをなくした今、どこへ向かっていけば
いいのか迷走中。本能の閃きをたよりに書き綴る出口なしコラム。

第23回:オナランピック

 こないだ何となくネット上をフラフラしている時に、どこかのタイミングで気になるデザインのTシャツを見つけました。こういうときどういうタイミングだったのか、どこをフラついていたのかは大体覚えていないのですが(失礼な話ですね)、そのデザインのインパクトはとても強く、衝撃を受けたのです。

 色鉛筆かなんかで適当に描いたようなタッチで、女の人が机に手をついてケツを突き出し…あ、ちゃんとズボンは履いてますよ。そう、突き出してオナラをしているんですが、それを男性が喰らって腰抜かしてるってな感じのデザイン。そのオナラの描き方がまたなんとも言えないくらい素敵なのです。七色の虹のようなオナラとでも言いましょうか、美しく汚いみたいな感じ? 理屈はよくわかりませんが、見た瞬間に「買い決定」というハンコが頭の中でポンと押されていました。

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 デザインを見れば一目瞭然、AntiheroのTシャツなのですが、っぽくないというかいつもとは違う感じのデザインなので調べてみると“ポロウス・ウォーカー”というアーティストシリーズで、他にも何種類かあってデッキまで出ているではありませんか! 気になってしょうがなくてひたすら彼のアートワークを次から次へと見ていると、この人の描く絵…ほとんどがチ●コの絵なんですよね。しかも相当ふざけていて、おふざけがエロを超越しています。あまりにもチ●コすぎてここに画像を載せると怒られそうなので、気になる人は名前でググってみてくださいw。 興味があれば軽く1時間くらいは潰せると思います。

 話は戻ってオナラの方ですが、なぜ僕がここまでそのデザインに反応したかというと、僕はオナラに相当な自信があって「もしかしたら世界レベルまで達しているのではないか?」と自分で思うくらいです。「はっはっは、オレだって1日の放屁量はハンパじゃないぜ」。ここでそう思う人もたくさんいるでしょう。もちろんそこも自信はありますが、そういう人に僕は言いたい。「いやいやお兄さん、僕は回数とかではなくオナラのクオリティのお話をしているんだぜ?」。そう、僕のオナラはハンパじゃなくラウドなのです。こんなこと自慢することじゃないかもしれませんが、音で表すと「ぶぅ」とか「ぶりぃ」ではまったくなく「ッバーーーーオゥッ!!!!」っといったところでしょうか? それを聞いた人は口を揃えてこう言います。「それってオナラの音ですか?」と。

 家にいる時、アコースティックギターの近くでハイクオリティなやつを快音でメイクすると「ッボーーーーーーーォォンン!!!」とギターが共鳴します。小学生の時からの友達で、僕のことも僕のオナラのこともよく知る仲間たちと1泊の旅行に行った時も、朝方全員雑魚寝している部屋でハイクオリティを4連発ほどメイクすると、ほぼすべての人が起きてしまいました。その中のひとりは本気で怒り出して「おめーっ! いい加減病院行ってこいよ!」と寝起きのひどい顔で僕に怒鳴っていました。申し訳ないとは思いましたが、寝起きと寝る前はよく出るのです。またスマホに入っている子供用のアプリで自分の言った言葉を画面上の猫ちゃんがそのままオウム返ししてくれるというのがあります。結構な完成度でしっかりとオウム返ししてくれるのです。猫もかなりリアルで子供によっては逆に怖がって遊べないという子もいるくらい。その猫ちゃんに僕のハイクオリティを浴びせてみると「ワンッ!」と返ってきました…。僕のオナラは犬の鳴き声だと認識されたようです。

 スケートボードを始めた頃からスピードの速いスケーターに憧れていました。特にジーノ・イアヌーチのクリーンかつ男らしい滑りや、JB・ジレットのクールさと一寸の狂いもない着地などには特別憧れを抱いていました。彼らのようなスケーターに自分の滑りを見てもらっても爪痕を残せるかってのはあまり自信がありませんが、もし僕のオナラを聞かせることができれば、彼らの記憶にも残ることができるかもしれません。スケート界のレジェンドであり先日『Away Days』のジャパンプレミアで来日したマーク・ゴンザレスも、もし日本に来て僕のハイクオリティに遭遇する機会があれば、きっとアメリカに帰国した時友達にこう言うでしょう。「いやぁ、adidasチームとして日本でのプレミアに参加できて最高だったよ…。なんだけど、それよりオレはものすごいオナラをこくヤツに出会ってしまったんだよ。あんなオナラは今まで聞いたことがないな。世界は広いんだって改めて思ったよ」と。

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 ラスベガスでオナラを自由自在に操り、そのショーをやっている人がいるって聞いたことがあります。なんでも1発のオナラで10万円を稼ぐのだとか。実在するかどうかは調べていませんが、オナラの世界にも強者はたくさんいることでしょう。しかしそれでも僕は世界を狙いたいと思っています。いつかオナラがスポーツ競技などに認定されたらぜひ出てみたいし、ちゃんとしたルールがあれば結構盛り上がる競技だと思いますよ。与えられた5分間でスタイルを出しながら最後にオナラで締めくくる…とか。ダンスや歌を入れ込み最後の4分55秒くらいのところで見せ場を作り「ぶっ」とやるワケです。マイケル・ジャクソンのように高速スピンでくるくる回り両手を広げてピタっと止まった瞬間に「ッバオー!」と1発かませば会場が沸くことは間違いないと思います。その際匂いはやはりマイナスポイントとして設定されることでしょう。「日本代表、宮島大介選手! 5分きっかりでキレイに決めてきたッ! そこで匂いはどうか!? どうか!? レフェリーが確認に入っています。あっ臭い! 非常に臭いようですッ! キレイに決まっただけにこれは悔しい~!」……。

 オナラの話をするとつい長くなってしまいますね。気がつけば長々と書いてしまってすみません。まだまだ語りたいことはたくさんあるんですが、全部話すと夜が明けて朝になってしまいそうなのでこの辺で自粛します。では、さよオナラッ!  ッバーーーーーーーーーーオゥッ!!!

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