Special columns written by skaters
スケート識者たちが執筆するスペシャルコラム
HIROKI MURAOKA

現在もっとも乗れている日本人スケーターのひとり。スケートのスキルに加え、ペインターとしても非凡な才能を持つ。

第9回 : Talking in Your Sleep

 東京でひとり暮らしをしている僕の家には、いろんなスケーターが泊まりに来る。そして朝起きると友達から言われるのが「ヒロキ寝言いってたよ」ということ。もちろん、僕は身に覚えがない…。
 寝ている間になにを話していたのか気になるので「なにを言ってた?」と毎回興味津々に訊いてしまう。

 いわく、「イェイイェイイェ~ !!!」とノリノリで歌っていたり、「リチャード、リチャード~…ファッ●ユー!」と大声で叫んでいたり、「山本さん家じゃないって!!」と怒鳴っていたり、「なんでそれにするの? こっちは500円でお得なのに~」と値段交渉したりと、まったくもって意味不明な内容のものばかりだそうです。リチャードや山本さんが誰かなんてわかりません(笑)。
 しかも、寝言中に僕に話しかけるとちゃんと答えるらしいのだ。ひどいときには自分の寝言の声でビックリして起きるなんてことも何度かあった。

そんなこともあり、少し心配になって寝言についてネットで調べてみた。「寝言」と打ち込んだだけでさまざまな情報を、なんなく得ることができた。
 どうやら寝言は夢の内容に影響される傾向が強く、原因としてはストレス、疲労、飲酒で眠りが浅いときに起こるらしい。ひどい人だと夢遊病状態におちいり、おもいっきり壁を蹴って骨折するなんてこともあるのだとか。これは痛いうえにダサい(笑)。
 ちなみに真面目な人になりやすい傾向があるみたいだ。

さらには、寝言で悪口を言ってしまい、人間関係が悪くなったという話を聞いたことがある。たかが寝言、されど寝言というわけだ。
 幸い僕はまだ、寝言での悪い経験はないのだが、無自覚のうちにまわりに迷惑をかけている可能性は高いだろうけど。

 僕は普段からお酒も飲むし、あまりゆっくりする時間もなく無駄にせかせかと動いているので、疲れも溜りやすい方だと思う。そのせいか、この間はインフルエンザにもかかってしまった。

 「身体が資本」とよく母親に言われたのを覚えている。体調を悪くする度にその言葉を痛感せざるをえない。たまには休みでもとって、ゆっくり温泉旅行にでも行こうかな。しっかり休養もとれば、寝言もなくなりまわりに迷惑をかける心配もなくなるだろう。
 そしたらみんな、安心して僕の家に泊りにきて欲しい。

これからは「ヒロキ静かになったね」と言わせてやろう。

RECOMMEND -スタッフおすすめ-

  • SLS制覇を記念して振り返る、女王君臨までの足跡

  • SLS 3連覇。最終戦は逃すも歴史的快挙に変わりなし

  • 世界で初めて披露したあのフリップトリックの舞台裏

  • 有名ロックスターも逮捕された伝説のスケートメッカ

  • 2000年代初頭発表、ドメススケートビデオの隠れ名作

  • 多国籍ビートをバックに繰り広げるストリートスケート

  • STANCE
  • STANCE