Special columns written by skaters
スケート識者たちが執筆するスペシャルコラム
KENJI TANAKA

酒盛りとセメント盛りがDNA配列に組み込まれたSK8スカム。
酩酊状態がシラフよりも長い、西●敏行ちょい似のお茶目さん。
必殺技のクレイルスライドは、最近お腹が邪魔して切れ味悪め。

第3回 : Truth Hurts 自由は痛い

 前回のコラムを書いたその夜、友人宅のミニランプで楽しくスケボーさせてもらい、しかも何故か調子が良くやりたいことがバシバシ決まりまくっていたその直後。フィーブルグラインドからフェイキーになって、対面でフェイキーオーリーをやる、というラインを何度か繰り返した後に悲劇は突然やってきました。フィーブルでガー、とグラインドした後、カカトからつま先に体重移動してトランジションを滑り下りるはずが、カカトに乗ったまま下りてしまいコーピングに鬼ハング。そして1800mmのランプの上からStraight to the bottomしてしまい、ヒジがアバラに入ったまま着地。
 息が出来ない。やられたかも。久しぶりに食らった立ち上がれないほどの痛み。やっぱりやられてました。
 次の日の朝、病院で診察待ちの時にクシャミが出たら気絶するほど痛いのです。こりゃダメだ。病院で腹巻みたいなものをアバラに巻いてもらい出社。ゾンビのようにしか動けず、しかも大きな声で喋ることも出来ず。これじゃあシコれないじゃないか、Fuck。Fuckしたいぜ。Fuckも無理か。騎乗位ならいけるかも。下品になってきたのでこのくらいにします。

 ところでタイトルのTruth Hurts(真実は痛い)とはThrasherのビデオ第1作目のタイトル。ジャケットには骨折してギブス(ギプス?どっちでもいいけど)を装着された手首の写真。なんとかっこいい写真なんでしょうか。手首が折れてもやる。自分も手首を折ったことがありますが、もちろんこの写真に感化されてスケボーしました。サルマン・アガーなんていつも手首折れてましたね。そんなサルマンも今はピザ屋を経営しているようです。1月にLAに行った時に行こうと思ってダウンタウンに行ったのに、すっかり忘れて夜までスケボーしてしまいました。その時はブライアン・ロッティさんと一緒にいたのですが、あのオジサンと一緒にいると時間を忘れてスケボーしてしまうのです。

truthhurts 仕事を絡めて行ったはずのLAトリップが、ほとんどスケートトリップになってしまいました。しかし一緒に滑って、食って、笑ったロッティさんとの1週間はそれまでの自分のスケボー観を変えるものすごい出来事でした。

 ロッティさんの話はキリがないのでまた次の機会に。

 みなさん骨折には十分注意してください。せっかくの春が台無しになります。もしやられてしまっても建設的な時間をお過ごしください。

From 真に受けちゃった人

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