「キリキリキリキリキリ」。足首を笑いながらワイヤーソーで切断するシーンはトラウマ級。自分の中での邦画トップ10にランクインするのが、映画『オーディション』。再婚相手を見つけるために架空のオーディションを開いたビデオ会社社長の中年男性がオーディションに参加した若い女に惹かれていくのですが、実はその女が阿部 定以上にサイコ!! って物語。
原作は村上 龍で、映画は『殺し屋1』なんかで有名な三池崇史が監督。痛いシーンを撮ることにかけてはこの人の右に出る人がいないんじゃないかってぐらいリアル。原作も素晴らしいんだけど、映画も素晴らしい。インターネットが普及する以前の’90年代の話なので現代に置き換えると少し無理がある箇所はあるけれども、恋は盲目といいますか、男女の関係は本質的にはなにもかわらないし、古今東西イルな女はいるってことを戒めてくれます。
なにしろ終始戦慄が走り、村上 龍的な言い回しをすると「救いのない」物語なのですが、唯一の救いは主人公の息子(ネタバレ覚悟!)。彼がGJ過ぎて、思わず抱き締めたくなる(ホモじゃないぞ!)ようなシーンがあるのでご注意をw ちなみにその息子役を演じた役者さんは期待の若手として役者人生のスタートを切ったにも関わらず、某事務所の圧力で業界から…なんて話を当時の彼をよく知る関係者から聞いていました。なのでこの映画を久々に観ながら複雑な思いが蘇ったのと同時に、結局のところ一番怖いのは人間だってことを改めて思い出させてくれました。
ということで今回は、Life HackってよりもLife’s a Bitchってことであしからず。完
─KE