突然ですが、木枯らし吹く寒い冬にこそ聴きたくなってくるのが、自分の場合は’70年代のBlue Noteからリリースされたドナルド・バードやボビー・ハンフリーの諸作品。一般的にレアグルーブやサンプリングネタとして知られるこれらアルバムを手掛けた天才的プロデューサーユニットがフォンスとラリーのMizell Brothers。その名の通り、兄のフォンスと弟のラリーによる兄弟ユニットなのですが、Mizell Brothersと彼らが設立したSky High Productionsのクレジットが入っているアルバムはとにかくハズレ無しの名盤揃い。Blue Noteでは前述のドナルド・バードやボビー・ハンフリー、Motown Recordsではジャクソン5やマイケル・ジャクソンの楽曲を手がけ、発売から40年以上経っても我々に素晴らしい音楽体験を与えてくれます。
とまあそんな才能あふれるプロデューサーユニットですが、プロデューサーとしての活動は1972〜81年までの10年間ほど。その名声高まる最中に音楽業界を離れたフォンスとラリーがその後どうなったか知る由はありませんが、彼らが手がけたアルバムの数々は今なお光り輝いております。めぼしいフルアルバムのYouTubeをいくつか下に貼り付けておきますので、興味を持った方はぜひ聴いてみてください。彼らの手がけた音楽の素晴らしさに震えること間違いなしです。
ちなみに、そんな自分にMizell BrothersやSky High Productionsを教えてくれたのはD.L氏。いまから10年以上前に一緒にレコード屋を回っていた時期があり、そのときにさまざまな音楽についてのレクチャーを受けました。そのなかのひとつが「クレジットにMizell BrothersやSky High Productionと書いてあるのは間違いない」というもの。ちなみに、Mizellの読みはミゼルではなくマイゼルらしいので、そこんとこお間違えのないように。
–TM