サイズ、シェイプ、コンケーブ、テールやノーズのキックの角度など、デッキ選びにはそれぞれ好みや方法があると思います。しかし、その選び方の中でも欠かせないのがやはりボードグラフィックでしょう。いくらデッキが乗りやすくても、グラフィックが気に入っていなければテンションが上がらないものです。
これまでにもボードグラフィックをテーマにした書籍がいくつかリリースされてきましたが、その最新版ともいえるものが登場しました。FTCの歴史を紐解いた書籍『FTC』やトッド・フランシスの『Look Away: The Art of Todd Francis』を手がけた、セブ・カラヨルがコンパイルした『AGENTS PROVOCATEURS』です。
気になる内容は、’80年代から現代までの歴史の中で、スケートコミュニティで発表されてきた問題作を取り上げるといったものです。人種、暴力、性や宗教といったタブーに挑戦してきたものから、政治や世界情勢をテーマにした現代のものまで、幅広い問題作が満載です。この本を見ると、やはりスケーターとその文化はアウトサイダー的存在であり、決して優等生気質のスポーツではないことが再確認できます。
そもそも表紙のアートワークからブラックなユーモアというか社会的に問題となりそうな匂いがプンプンしますが、この本は目を通す価値アリです。
–MK