HUF CITY JAPAN TOUR

 昨年の11月初めから半ばにかけて開催され、2014年以来約2年振りとなったHUFによるジャパンツアー。ようやくそのエディットが公開されました。面子はオースティン・ジレット、ブラッド・クローマー、ジョシュ・マシューズのプロ3名、そしてジェイク・アンダーソン、ディック・リゾ、マット・ゴットウィグといった血気盛んなアマ3名。大阪と東京のストリートスポットを次々とヒットしていくという内容です。そんなツアーにVHSMAGもアテンドとして同行させていただきました。
 オースティンはヒザのケガから回復したばかりでスポットを厳選しながら撮影に臨むといった感じ。気がつけばひとり地べたに座ってギターを弾いているというHUFの王子的存在。クローマーは初日に癖になっているという足首の捻挫をメイクしてほぼ戦線離脱。その代わりに、iPhoneでツアーの様子を撮影してBサイド的なミニエディットを制作。マシューズはマイペースにひょうひょうとトリックを量産。
 そして、アマチームに新加入し注目を集め始めたばかりの3名。ゴットウィグはメンタル崩壊寸前まで自分を追い込みアグレッシブにテラインに突っ込むタイプ。アプローチとランディングに点字ブロックが付いた大阪のハンドレールでの撮影では、自分の顔を殴りながら街中に「ファッーーーク!!!」の声を響き渡らせるほど格闘。リゾはイーストコーストで培った、ウォーリーを駆使したクリエイティブなスタイルで魅せる。アンダーソンはとにかくパワフルでトリックセレクションのセンスが素晴らしい。チームの中では末っ子タイプで、クローマーにいなされる場面もしばしば。
 世界を舞台に活動する面々の対応力や集中力、仕事としてのスケートとの向かい方に感心しつつも、今回のツアーでの個人的なハイライトがひとつありました。それは、フロウチームに所属する三本木 心の参加。海外のコンテストで日本人スケーターが活躍し始めた昨今、三本木もまた違う形でグローバルに活動し始めています。そうそうたる面子の中にひとりで突っ込み、自分をアピールするチャンスを決して逃さない。がっつくことなく、自分に合ったスポットで狙ったトリックを確実に仕留めて本領を発揮する。本人はそんなことを考えていなかったかもしれませんが、絶妙なバランスでツアーに臨んでいた三本木が個人的にツボでした。そしてその結果、ツアーエディットにスペシャルゲストという素晴らしい形で見事フィーチャー。
 約10日間という限られた期間で撮影されたHUFの“City Japan Tour”。HUFのグローバルチームの面々の極上のスケーティングと合わせて、三本木 心の勇姿をとくとご覧ください。

–MK

 


HUF CITY JAPAN TOUR


ブラッド・クローマーによるiPhoneエディット。

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