インバウンド

 空前のジャパンブーム到来!? 近年、東京・京都あたりの中心地に赴くと日本人より外国人の方が多いんじゃないかってぐらい。他でもなくスケート業界もその流れに乗っかって、猫も杓子もジャパンツアーなるものを敢行(観光)しているようで、ブランドの規模を問わずスケーターの来日ラッシュが続いております。VHSMAGスタッフのみならず海外勢と繋がりのあるスケーターの多くが、仕事/プライベート問わず海外勢のおもてなしに奔走する日々が続いていることでしょう。
 スケーターのインバウンドの火付け役となったのは紛れもなく2005年にリリースされた、Fourstar Clothingの作品『Super Champion Funzone』。これ以前にもジャパンツアーなるセクションや作品は多々あったけれども、大人数のスタッフを動員して2週間の滞在の記録を1本のDVDに落とし込んだジャパンツアービデオは今作が先駆け。規模の大きさと影響力を考慮するとスケートビデオの範疇を超えて“ドキュメンタリー映画”と称しても大袈裟ではないでしょう。インターネットが完全に普及する以前の話なので、現在となっては当たり前のジャパンツアーも、この作品のリリースを機に世界中に点在するスケートコミュニティと日本の距離感が近づいた印象は否めません。事実、海外から訪れるスケーターから、Fourstarに出ていた青いウェーブスポット(メセナのこと)やWサイドカーブスポット(有コロのこと)に連れて行ってほしい、なんてリクエストが頻繁にあります。
 肝心な内容はというと、無敵艦隊チームによる素晴しいフッテージのオンパレードで終始ファンタスティックなのですが(個人的にはPJが最高)、生真面目な友人は「日本を舐めてる!」と納得していない模様でした。皮肉やユーモアを交えて良くも悪くも日本の現状を浮き彫りにした見事な構成となっているので、まだ観たことがないなんて人はこの機会にご鑑賞ください。ついでに付け加えると、フィルマーの使用ビデオカメラの主流がSonyからPanasonicに移行したきっかけにもなったと記憶しています。「Panasonic、いつもサムシング・ニュ〜 by ジョージ・ルーカス(古ッ!!)」

–KE

 

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