日本でいうところの縁石(カーブ)トリックのことを、スケートの本場アメリカではレッジとかブロックトリックというのが一般的なので、海外で「カーブでなにがしのトリックを決めた」なんて言ったところ、路肩の低いカーブ(赤でペイントされているあれです)と勘違いされてしまった、なんて経験がある人も少なくないかと思います。
なのでここでは敢えてややこしいのは承知の上で“レッジトリック”と呼ばせてもらいますが、今回はそんな隠れレッジマスターのお話です。ストリートスケーティングのエッセンスのひとつでもあるレッジトリックは、ナタス・カウパスやマーク・ゴンザレスにはじまり、多くのパイオニアたちによって進化の過程を辿っています。そんな中でも、レッジトリックを革命的に進化させた功労者として名前を挙げなくてならないのが、言わずもがなガイ・マリアーノであります。Blind関連の動画から始まり、Girl『Mouse』のパートで複合レッジトリックのネクストレベルを体現したといっても過言ではありません。ジーノ・イアヌーチとヘンリー・サンチェスもレッジトリックの可能性を拡げたマスターではありますが、ガイ・マリアーノにいたっては現在進行形というのがOMFGなのです。
そんな偉人たちの活躍の裏で、実はネクストレベルのレッジトリックを数多く編み出しているスケーターがいることを忘れてはなりません。そのお方はMr. ロングビーチことBLVDを主宰するダニモンことダニー・モントヤさんであります。彼のノーリーやスイッチからアレンジされるレッジ系トリックの数々は、目を疑うような組み合わせで形成されています。特に衝撃的だったのは、今となってはどの雑誌だったかは覚えていませんが、スイッチBsテールでクレールグラブをしていた写真(単品とシークエンス両方あったはず)。これを見たときは、ダニモンの地元であるロングビーチに移住しようかという衝動に駆られたものです。
–KE