YUTO HORIGAME SS 2017

 週末にかけて、エストニアのタリンで開催されたSimple Sessionをライブストリーミングで観戦しました。これはBMXと合同で行っているため、セクションが通常よりもビッグサイズというのが特徴的なコンテスト。20カ国以上から集結した50名以上のスケーターの中で、決勝に勝ち上がれるのは12名。決勝は各ファイナリストに2ランが与えられ、そのうちのいいスコアで順位を競うという内容。今年はここ最近目覚ましい活躍を見せている堀米雄斗が参戦。オンラインとはいえライブで観戦できるからには、ラップトップのスクリーンに張り付かずにはいられません。緊張と期待が入り交じる複雑な心境で、堀米のパフォーマンスを見守りました。
 世界の大舞台にも関わらず、堀米は冷静な滑りを魅せて予選を7位で通過。見事決勝に駒を進めたわけですが、他のファイナリストたちがTシャツでハッスルしている中、堀米はコーチジャケットを羽織って登場。そして、そのまま脱ぐことなく決勝に臨んだのですが、そのランの精度の高さに失禁しそうになりました。トリックの難易度の高さ、安定感、パワー、テクニカリティ、フロウ……。コンテストに勝つために必要なフォーミュラをすべて備えたランを優雅に披露したのです。急いだり焦ったりする素振りはゼロ。流れがまったく止まらない。もちろんノーミス。ここでは敢えてランの内容は明かしませんが、まさにパーフェクトラン。
 決勝ラストのスケーターのランまで首位を守るも、惜しくも最後の最後でフランス人に優勝を奪われるという結果に終わってしまいましたが、4位だったTampa Amに続く2位という好成績。惜しくも優勝は逃してしまいましたが、トリックのセレクションや完成度、スタイルなどを総合的に見て、個人的には堀米が一番クールにコースを回っていたと思います。その勇姿は近々オンラインで公開されると思うので、是非チェックしてください。
 ちなみにスケートコミュニティの権威、Thrasher誌の巻末に「トランプ大統領がスケーターだったら言いそうなこと」というプチ企画が掲載されていたのですが、そこにはこのような項目がありました。「ユウト・ホリゴメを国外退去」。このような企画に名が挙がるほど、堀米は世界的に要注意なスケーターとして受け入れられているということです。
 それにしても、Simple Sessionのライブストリーミングでは、堀米の名前のスペリングが「HORIGAME」と間違っていたため、解説のクリス・パストラスがずっとこう叫んでいたのが印象的でした。「ユート・ホリガ〜〜〜ミ〜〜〜!!!」

–MK

 


堀米の決勝ランがオンライン公開されるまでは予選のハイライトをどうぞ。

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