ZERO’S NO CASH VALUE

 1996年にジェイミー・トーマスによって立ち上げられ、今年でブランド設立20周年を迎えたZero。この20年という節目を迎える2年前、2014年にZeroは重要な局面を迎えていました。ジェイミー自身が運営するBlack Box Distributionを畳むという苦渋の決断を強いられ、ZeroをDwindleへと移して新たなスタートを切るという、ブランドにとって大きな変化を経験した1年となったのです。
 そして、このような大変な年に、ジェイミーはもうひとつの決心をしています。それは、今日のライダーたちが影響を受けてきたという、現在のブランドイメージを築いた1999年の『Misled Youth』の世界観を再現すること。そうして、フルパートを順々にオンライン公開していく動画企画、“NO CASH VALUE”を開始。まずはガレット・ヒルに始まり、クリス・ワイマー、ニック・ボセリオ、フランキー・ヴィラニと続き、先日、同企画のファイナルパートとなるエピソード5が公開されました。その内容はフィナーレに相応しく、今年6月にチームに新加入したウィンザー・ジェームスとオーストラリアを代表するハードヒッターであるデーン・バーマンのフルパートが収録された15分。特にデーンのハンマートリックの数々はネクストレベルで、あの悪名高きEl ToroでもNBDを披露しています。
 “NO CASH VALUE”とは、“金では買うことができない”という意味。2014年に自身のBlack Box Distributionを畳むという経済的苦境に陥ったとしても、金にならなくても『Misled Youth』という初心に戻りZeroを存続させていくという強い意思が込められたタイトルだったのだと思います。ということで、2年の歳月を経て、ブランド設立20周年の年に完結した“NO CASH VALUE”をまとめてご覧ください。Zeroのハードな世界観が凝縮しています。

–MK

 

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