MAGENTAの最新作『JUST CRUISE 2』のレオ・ヴァルスのセクションがオンライン公開。ボルドーが誇るパワースライドマスターとのショートインタビュー。
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VHSMAG(以下V): 今回の作品の撮影期間は?
レオ・ヴァルス(以下L): 2年くらい。パンデミックが収まってまた旅に出られるようになった頃。チームの数人をパリに呼び寄せたんだ。『Just Cruise』のコンセプトは、世界中に散らばるMagentaクルーがフランスの歴史ある美しいストリートに集まって一緒にスケートをするというものだから。
V: 撮影はすべてフランスで行われたんだね。
L: そう。ボルドー、パリ、マルセイユ、ストラスブール、トゥールーズとか。フランスの主要な都市。
V: パンデミックが収束したとはいえ、これだけのライダーをフランスに呼ぶのは大変だったんじゃない?
L: 最初は大変だったけど、Magentaを始めて12、3年になるから。オーストラリア、アメリカ、日本、ヨーロッパから、たくさんの新しい仲間を迎えている。フランスで一緒にスケートするために集まってくれるのはうれしい。このメンバーでストリートを滑るのはいつも楽しいよ。
V: 普段、旅をするのはレオの方だよね。自分の国に仲間を迎えるのはどんな感じ?
L: 最高だよ。自分の街や国に仲間が来てくれると、毎日見ているものが違って見えるようになる。毎日見ているものを新鮮な目で見ることができるんだ。それぞれ独特のヴァイブスを持ってくるし。同じ空間で、ベン・ゴア、座間翔吾、ケーシー・フォリー、グレン・フォックスといった人たちと一緒にタバコを吸い、酒を飲み、楽しい時間を過ごして、その中心にソイ・パンデイがいるのはおもしろいね。
V: この作品は2016年以来の続編だよね。初作と比べて進化した点は?
L: コンセプトは同じだね。フロウやヴァイブス、建築物、スポットのすべてにこだわっている。スポットとスケートのアプローチに強いこだわりがあるんだ。違った点といえばカメラを変えたことかな。今回はVXからP2に変更した。でもそれ以外は同じような雰囲気。ただより長い作品になったのは間違いない。Magentaで大作をしばらく作っていなかったから、タイミング的にも良かったと思う。いい感じだよ。
V: この作品のハイライトは?
L: この作品の見どころは、ヴィヴィアン(・フェイル)が40歳でガチのパートを残したこと。その姿には本当に胸が熱くなった。ヤツには4人の子どもがいてブランドの運営もしている。今回の作品では狂ったように滑っていた。
V: レオにとってスケートで一番大切なことは?
L: オレにとってスケートは音楽を演奏するようなものなんだ。だからテンポや動き、流れやスポットのヴァイブスが大切。建築物も重要で、その色彩やその他諸々。でも今回のプロジェクトでは、短いセクションながらも今までやったことのない新しいトリックのアイデアをたくさん撮ってみたかった。ヴィヴィアンもそれを後押ししてくれた。新しいアイデアを見つけ、新しい動きや新しいトリックのアイデアを探し続けたんだ。
V: スケートコミュニティにおける自分の役割や責任は何だと思う?
L: スケートの本質でもある、仲間と一緒に楽しむこと、街に出て探索すること、自分の個性を伸ばすこと、そういったことを忠実に守り続けたい。トレンドがどうであれ、ハイプがどうであれ、自分に忠実に滑り続けること。
V: 本作を通じてスケーターに感じてもらいたいことは?
L: 仲間と一緒にスケートして楽しい時間を過ごし、街との繋がりを探し続けてほしい。スケートの可能性は無限だから。だからこそオレたちはこの歳になっても旅に出たいし、人と出会いたいし、新しい街を探検してスポットを見つけたいと思い続けている。そしてスケーターには、クリエイティビティを保ちながら、自分の個性を伸ばしてほしいと思う。