昨年行われたADIDAS SKATEBOARDINGによるグランカナリア島ツアービデオが公開されたばかり。本ツアーに参加した吉岡賢人、西矢 椛、マイテ・スティーンハウトにツアーに関するQ&Aを敢行。
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VHSMAG(以下V): グランカナリア島でのツアーはどうでしたか?
吉岡賢人(以下KY): 景色最高、気候最高、ご飯最高、スポット最高、文句なし!
西矢 椛(以下MN): 海が近かったので滑った後に見に行ったりするのがすごく良かったです。
マイテ・スティーンハウト(以下MS): グランカナリアにはまだ3回しか行ったことがないけど、スケートが最高だったからもっと行くことになると思う。映えるユニークなスポットが多いし、小さな村にもスポットがあるから特別な場所。車を走らせると崖や火山があるような壮大な自然に囲まれるし。グランカナリアは文字通りファイヤーだね。
V: 印象に残ったスポットはありますか?
KY: ピラミッドプラザがヤバかった! あんないいスポットでキックアウトもないなんて東京ではあり得ない。
MN: 入ったことのない高さのダウンレールが印象に残っています。怖かったけど乗ったときの達成感が最高でした。
MS: バンクがある大きなグレーのプラザ。スケートパークのようで、撮影を気にすることなく気軽に滑れる場所。こんなスポットが地元にもほしい。
V: グランカナリア島のスケートシーンはどうでしたか? ローカルスケーターとの交流はありましたか?
KY: 10日ほどのツアーだったのでいつもそうなのかはわかりませんが、ヨーロッパのいろんな国からスケーターが集まってきている印象。Antiheroのダーン・ヴァン・ダー・リンデンはアメリカでスケートドリームを叶えてグランカナリアに家を買って住んでいて、「夢があるなぁ」と思った。
MN: キックアウトがあまりなく、気楽に滑れて良かったです。
V: ツアーに参加したチームメイトで気になるスケーターは?
KY: マイテはコペンハーゲンやメルボルンでも会っていて、いつも最高のヴァイブスでスケートもトリックチョイスも激渋。ニールス(・ベネット)とリース(・ノブロック)は今回の旅で初めて会いました。ニールスは口数も少なく大人しい印象だったけど、いきなり超デカいハンドレールとか全然躊躇なくトライしていて化け物だと思ったし、リースは10代の若いエネルギー全開でどんなスポットもハングリーに滑っていて今回の旅のMVPだと思います。全員大好きです。
MN: ニールスです。私がびびっていたダウンレールにすぐに入っていてすごいと思いました。
V: 特に仲良くなったスケーターはいますか?
KY: 英語を上手くなりたいからみんなとたくさん話すことができて、今回は全員と仲良くなれた気がします。
MN: マイテです。気さくに話してくれてうれしかったです。
V: ツアーに参加したチームメイトから影響を受けることはありましたか?
KY: 僕たちは日本から行って日本に帰るっていうスケジュールだったんですけど、ニールスはたしかその後また別のツアーに参加するため違う国に向かっていて、理想的な動きだと思いました。
MN: それぞれスタイルが違ってこんな技があるんだなと勉強になりました。
V: スケートスタイルがまったく違うスケーターと一緒にツアーをしてどうでしたか?
KY: 椛はとても謙虚で自分から進んでスポットをやりたがるタイプではないんですが、ここぞっていうときにバチバチかましてくるんです。一流アスリートのメンタリティを感じて、すごくかっこよかったです。
MN: 賢人くんは私のできない壁などで見たことのない技をたくさん決めていてすごいと思いました。英語でいろんな人に話して一生懸命伝えていたので、私も英語を頑張りたいなと思いました。
MS: 椛と一緒に滑れて良かった。さらっとクレイジーなバンガーをやってのけるし。彼女にとっては簡単なんだろうね。椛みたいに私と違うスタイルのスケーターと滑るのは楽しい。スポットの見方も全然違うから刺激的。
V: スケート以外の時間はどのように過ごしていましたか?
KY: パブに行ってワールドカップをみんなで呑みながら観戦しました。みんな出身国がバラバラなので、応援してるチームもバラバラで面白かった。
MN: ご飯を食べながらサッカーを観たり、海に行ったりしました。
V: 今回のツアーで一番楽しかった出来事を教えてください。
KY: リースが12段ぐらいのステアに入れないよう柵が閉まってるスポットでバンバンメイクしていくのは見てて最高だった。すごく刺激になりました。
MN: 楽しいメンバーといいロケーションでスケボーができたことが一番楽しかったです。
MS: ひとつに絞るのは難しいけど、いっぱい笑ったことかな。でもニールと一緒に宿に戻る途中に城に登ったことがあった。そしてビールバッジを勲章としてもらった(笑)。最高の出来事はたくさんあったけど、あれは楽しかった。美味しい食事と楽しい会話。クレイジーなスケートを見れたこと。最高の出来事ばかり。
V: ツアー中に履いていたNoraモデルについて、使用感や印象などを教えてください。
KY: 僕は好きです。薄めなのでソールからデッキのフィーリングもバッチリだし、adidasなので薄いのに丈夫。デザインもシンプルなのでどんな服でも合わせやすかった。
MN: 色使いがかわいくて、テンションが上がりました。
V: 今回のツアーで学んだことはありますか?
KY: 英語は喋らないといくら勉強しても上手くならないということ(笑)。
MN: 壁やステアなど自分の苦手なスポットもできるようになるともっと楽しいんだろうなと思いました。
V: グランカナリアでは風呂に入っていなかったと聞きました。
KY: 3日に1回くらいしか入ってません(笑)。ツアーに行くと楽しすぎちゃって、入るタイミングを逃しまくっちゃいます。汚くてすみません(笑)。
V: マイテ的に風呂に入っていない賢人はどうでしたか?
MS: そこまで臭くなかったと思う。3日風呂に入ってなくても、服装がイケてたね。
V: このツアーで覚えたスペイン語は?
KY: 「Gracias!!!」しかわかりません。
V: マイテが今回のツアーで覚えた日本語は?
MS: 覚えた日本語が多すぎてここでは全部書けないくらい。基本的に椛を笑わせてテンションを上げるためにアホみたいな言葉を言ってた。日本語は響きがいい。もっと上手くなりたいから少しずつ覚えてるよ。今回覚えた日本語をいくつか紹介してみる。
「Momiji wa ikkareterru」
「Wakaranai demo shinteru」
「Watashima attama karrapo」
「Kimochiiii」
「Kento to Momiji wa kokorro nonaka」
V: フライトは何時間?
KY: 3回乗り換えで、待ち時間合わせて28時間とかだったと思います。めちゃくちゃ遠かったけど、到着した瞬間最高すぎて吹っ飛びました。それだけ時間をかけて行く甲斐があります。
V: グランカナリアの食べ物はどうでしたか?
KY: 全部最高に美味しかったです。店員がデカい魚を持ってきて「今からこの魚をお前に食わせてやる!!」って言われて、テンション上がって「イェーイ! お願いします!」って言ったらめちゃくちゃぼったくられました(笑笑)。
MS: 腹ペコでレストランで座ってたら、ウェイターが人間の赤ん坊くらい大きい魚を持ってきて。20kgくらいある魚だから「イェーイ! 最高ォォォ!」って喜んでた。マジで私の体重の半分くらいの魚(笑)。全部食べれると思ったけど、無理だった。それで会計を頼んだら、その魚が200ユーロとかで。本当の値段はわからないし、大げさかもしれないけど、予算オーバーな感じでチームマネージャーがショックを受けてた。美味しかったけどね。完食できなかったけど宿に持って帰ったよ。
V: 椛ちゃんはストリートのビデオパートを撮影していると思いますが、進み具合はどうですか?
MN: 完成まではまだちょっと遠いのでこれから頑張っていきたいです。
V: 椛ちゃんにとってストリートのビデオパートの重要性は?
MN: 自分のスケートスタイルを全世界の人に見てもらえること。
V: 今回のツアーのMVPは?
MS: みんなヤバかった。リースはどこでもクリップを量産。椛はバンガーオンリー。賢人は唯一無二のスタイルでみんなを驚かせてた。ニールスと私はビール摂取量のMVPだね(笑)。
V: 今後の目標や抱負は?
KY: 滑り続けて作品を残し続けたいです。
MN: 大会だけじゃなく、自分のビデオパートを完成させることです。