性別の垣根を超えたクィアスケーターの存在がスケートコミュニティに定着しつつある昨今ですが、なかでもアレクシス・サブローンがシブすぎる。エリッサ・スティーマー、ヴァネッサ・トーレスやレオ・ベイカーもそうですが、やさぐれた感じにグッと来ます。
まずスケートスタイルがサグい。トリックセレクション、スピード、ボード捌きの切れの良さ、攻めっぷりも絶品。しかもストリートを攻めるだけでなくコンテストにも出場し、オリンピックのUSAナショナルチームの一員でもあります。
さらに個人的にツボなのは、アレクシスは単なるスケートラットではなくアートにも精通しているところ。美大卒で、WKNDに所属していた頃はボードグラフィックを担当していたほど。そしてMITに進んで建築の学士号を取得し、創作活動を行いながらマルメのスケートパークのデザインも手掛けています。
最近ではスケートコミュニティの枠を飛び出しさまざまなメディアにも取り上げられています。The New York Times、i-D、SSENCE、Rolling Stoneなどなど。自分が翻訳を手伝っている海外のライフスタイル誌Kinfolkにも6頁のインタビューが掲載されていました。これはスケーターが出てくるような雑誌ではないのでビックリ。それだけ注目されているという証拠。
ストリートスケーター、アスリート、アーティスト、建築家。さまざまな顔を持つアレクシスのスケーティングを改めてどうぞ。ちなみにこのコラムを書きながら、2002年に大きな話題となった『PJ Ladd's Wonderful, Horrible, Life』でもパートを残していたのを思い出しました…。恐るべし!
--MK