Elementにとって、今年はブランド設立25周年という大きな節目の年。New Dealというスケートカンパニーから枝分かれしてUnderworld Elementが誕生したのが1992年。これはアトランタを拠点にHip-Hopやグラフィティといったアーバンアートを取り入れたスタイルでカルト的ムーブメントを巻き起こしたElementの前身となるブランド。チームには他界したペペ・マルチネスやハロルド・ハンター、そしてジェフ・パンやジュリアン・ストレンジャーなど豪華な面子を迎え、’93年に全編Hip-Hopの『Skypager』をリリースして主に都市部のスケーターの注目を集めるように。
その翌年、アンダーグラウンド脱却という意味もあってかブランド名をElementに改名。 それまでのアンダーグラウンドなイメージを払拭し、社会意識の高いポジティブなブランドへと180°方向転換。これが現在のElementのスタートと言えるでしょう。その後『Fine Artists』、『Third Eye View』、『Elementality』などをリリースし、今や幅広く世代に愛される世界のトップスケートブランドにまで成長。これがざっとしたElementのヒストリー。しかし、その裏にはあるスケーターの尽力があったことを忘れてはなりません。
そのスケーターとはバム・マージェラ。幼少期にイーストコーストで頭角を現し、ユニークなキャラを活かしてさまざまなイタズラやお馬鹿スタントを駆使したビデオ『CKY』シリーズを手がけ、MTVの人気番組『Jackass』にも出演して大衆の人気を得るように。バムのスキルフルなスケーティングに加えて彼の膨大なメディア露出によりスケートを始めるキッズが急増し、Elementの知名度が爆発的に向上したと言っても過言ではありません。
しばらくスケートから離れていたバムですが、先日シーンにカムバックしたというニュースがアナウンスされました。1年間をヨーロッパで過ごし、誰にも邪魔されずに体調管理をしてできる範囲でスケートをしているとのこと。もちろん全盛期のスキルや勢いは衰えてはいますが、またバムのスケーティングを観ることができるのはうれしい限り。ということで彼の最新映像と併せてこれまでのパートをチェック。
--MK