LGBTQの「Q」でありセクシャルマイノリティの総称でもあるクィアを中心としたスケートブランド、Glueのデビュービデオが先日公開されました。
BAがゲイであることをカミングアウトしたのが2016年。当時はこの公表が大きな話題となりましたが、それから4年後にGlue、There、Unityといったクィアのスケートブランドやコミュニティが普通に存在する時代になるなんて想像すらしていませんでした。さらにはマリサ・ダル・サント、ヴァネッサ・トーレス、アレクシス・サブローン、エリッサ・スティーマー、レオ・ベイカー、チャンドラー・バートンなど、見渡せばBA以外にもイケてるクィアスケーターがたくさんいます。
Glueはレオ・ベイカー、スティーブン・オストロウスキ、シェール・ストロベリーによって発足。レオは元レイシー・ベイカーでSLSの常連なので説明不要だと思います。オストロウスキのバックグラウンドは不明ですが、独特なファッション、スケートスタイルと力強い滑りが◎。そしてシェールは“Candyland”でのバックヒールで注目され、現在はSupreme SF店のスタッフとして働きながらTwompsax名義で音楽活動を続けております。スポーツ的でマッチョな精神性を持ったタイプではなく、いろんなカルチャーのバックグラウンドが感じられるクリエイティブな類のスケーターばかり。この人たちを見ていると大衆的ではなくパンクだった'80年代のスケーターを思い出します。
ちなみにレオとシェールはGucciのウォッチのキャンペーンに起用されたばかりで、スケートコミュニティの枠を超えて注目を集めているようです。ついでに言っておくと、このGlueはクィア限定ではなくストレートも所属することができるブランドとのこと。クィアとかストレートとか性的指向でスケーターをカテゴライズすること自体ナンセンスかもしれませんが、多様性が進むスケートコミュニティでのGlueの今後の動向が気になります。既成概念なんてガン無視。ホルモン注射が登場するスケートビデオなんて前代未聞。Glueのデビュービデオ『SMUT』をまだ観ていない人は改めて以下よりどうぞ。
--MK