101『Snuff』のロゴをモチーフにしたBobshirt。これはティム・アンダーソンというスケーターが'90年代のスケートシーンを深堀りするプラットフォーム。これまでリリースされてきたシグネチャーデッキやビデオパートを軸に展開される超絶マニアックなインタビューが売り。これまでにジーノ、パッパラード、プーリオ、ディルなど錚々たるメンツがフィーチャーされています。そして先日、Dickies Skateboardingからシグネチャーコレクションをリリースしたガイ・マリアーノが満を持して登場。
メインスタンスのトレフリップが苦手なため、ビデオパートにはほとんど同トリックが登場しないこと。『Video Days』の時代にゴンズが次々とトリックを編み出し、手違いで彼とのセッションに参加できなくて泣いたこと。アリゾナ出身のティム・ギャビンがカリフォルニアに住むためにマリアーノ家の養子になろうとしたこと。『Virtual Reality』に収録されるはずだった幻のクリップがあったこと。'90年代の舞台裏の話が次々と明らかに。
そして極めつけは『Mouse』。当時履いていたスニーカー(KCK、NikeのTerra Outback、Vansのキャロル、Sheepなど)、鬼流しのレッジトリックがマリアーノらしかったからエンダーに選ばれたこと。さらにはLA Highの伝説のターンアラウンド。これはレンガのバンクスポットでのラインでSsテールの後にフェイキーからメインスタンスに戻すキックターン。トリックではなくキックターンという基本的な動きが30年近く経った今も語り継がれるとは。これぞマリアーノが「レジェンド」と言われる理由のひとつ。
ちなみにSsポップのSsクルックがエンドクレジットに回されたのは、現場のヴァイブスそのものをパッケージしたかったからとのこと。スケートから離れていたティム・ギャビンの50-50の後にファビアン・アロマーのデッキを拝借してランダムに撮影されたクリップ。みんなが笑顔で、故ゲイブリエル・ロドリゲスもその場にいて感慨深い。
なにはともあれ自分にとって青春時代でありスケート黄金期の貴重な裏話が満載。日本語字幕はついていませんが、もしも英語がわからないとしてもマリアーノの極上クリップだけは拝んでいただきたい。さすがBobshirt、最高のインタビューです。
—MK