先日、SLIDERでAAことアンドリュー・アレンの取材をすることに。そこで予習として彼の最近のパートを見返していたのですが、その中でもあるBGMが気になりました。それは昨年公開された“Stay Inside”パートで使用された1曲、'85年にリリースされたHeartの“These Days”。
Heartとはシアトル出身の姉妹、アンとナンシー・ウィルソンから成るアメリカのロックバンド。自分も幼少期をシアトルで過ごしたため、当時はラジオから毎日のようにこの曲が流れていました。要するに子供の頃から馴染みのある曲。ただ、AAのパートではスケートに合わせるためにピッチがかなりスローダウンされていたため最初は気がつきませんでした。しかも、さびの部分を切り貼りして使用し、ビデオパートに使うには難しいと思われるロックバラード曲を完璧に料理。
と、このパートを観てHeartの存在を思い出したのですが、このバンドの曲はReal『Real to Reel』のキース・ハフナゲルのパートでも使用されています。曲名は“Crazy On You”。Heartはふわふわボリュームパーマというヘアスタイルの'80年代特有のハードロッカーというイメージがあったのですが、実はこの曲がリリースされたのは'76年。'80年代のハードロッカーだと思っていたHeartは、実は'70年代に人気を誇ったバンドだったということを今回のAAの取材をきっかけに初めて知ることができました。
このように普段ならスルーするようなことを知ることができるのも取材の醍醐味のひとつ。ということで、AAのパートとその元ネタ、そしてハフナゲルのパートと'77年に行われた“Crazy On You”のライブ映像をどうぞ。なお、AAのインタビューが収録されたSLIDERの最新号は6月30日(土)の発売。要チェックです。
--MK
AAの“Stay Inside”パート。
“Stay Inside”パートで使用されたHeartの“These Days”。
Real『Real to Reel』のキース・ハフナゲルのパート。
Heartの“Crazy On You”のライブ映像。シビレます。