スケートコミュニティの偉人の功績を称え、顕彰するために10年前に創設されたSkateboarding Hall of Fame(スケートボードの殿堂)。その授賞式が先月ロサンゼルスで開催されました。今年受賞されたのはミッキー・アルバ、故ジェフ・フィリップス、そしてジェイソン・リー。
中でもジェイソン・リーが残した功績がハンパなさすぎる。カートゥーン系のグラフィックが主流だった'90年代初頭にアメリカの風物録やジャズの影響を色濃く受け、洗練されたデザインを取り入れたStereoを発足。そしてトリックだけが重視されがちだった時代に『A Visual Sound』を通してスタイルの重要性を改めて提示。当時のスケーターの美意識に変革をもたらしたと言っても過言ではありません。
またスケートを軸に映像や写真などさまざまなサブカルチャーを追求し、役者の道を進みハリウッドデビュー。『モール・ラッツ』に始まり、『チェイシング・エイミー』や『あの頃ペニー・レインと』など多数の作品に出演し、『バニラ・スカイ』ではトム・クルーズやキャメロン・ディアスと共演。Disneyアニメの声優を務めることも。さらには人気TVドラマシリーズ『マイネーム・イズ・アール』では主役に大抜擢。現在は写真家や映像ディレクターとして活動する傍ら、Stereoと Folkloreをクリス・パストラスと運営中。
スケートコミュニティの枠を飛び出し成功を収めたスケーターの最たる例。しかも史上最高のトレフリップの持ち主であり、誰もがリスペクトする偉大なスケーター。ということでジェイソン・リーの功績を改めて振り返ってみたいと思います。この人は何をやらせても絵になります。
--MK