ストリートスケーターの迷惑行為がTVやウェブのニュースで賑わう昨今、岩手・花巻から興味深い映像が届いたのでご紹介させていただければと思います。
以下の映像を観てもらえれば一目瞭然なのですが、内容は公道でのオフィシャルなスケートイベントのRecap動画。みんなでダウンヒルを行うというシンプルな内容ですが、なにがすごいって道路を封鎖しているところ。
早速ご連絡いただいたショップ、DPRTMENTの佐々木大地氏にイベントの経緯を聞いてみたところ「ビデオの冒頭に公園が見えるかと思いますが、この場所の使い方について市が実験をしたいとの話があり、公園を中心に商店街を巻き込んだスケートボードイベントを行うことになりました」とのこと。
公道を封鎖しスケートイベント…前代未聞なだけに、苦労も多かったはず。「この地域は東北の中でも有名な花巻まつり、7月から毎週1〜2回ぐらいのペースで小さな神社ごとにお祭りが開催される場所。歩行者天国になる場所が年に何回もあるため、地域住民や市も歩行者天国について慣れているというのもあり、そのノウハウを関係者から聞いたのでうまく行きました。関係各所は、スケートボードの可能性についてオリンピック以降雰囲気がガラッと変わった印象でしたので、やるなら今という感じでした。残念ながらストリートスケーティングがかなり厳しい地域でもあるので、それを逆手に取りスケート先進国のグレーなスポットの開放や寛容さについて説明しながら」
近年、スケートボードが良くも悪くも多くの人に知られるようになってきました。スケートボードがより社会に許容されていくためには、地域と関わるこうしたイベントへの参加をこつこつ積み上げていく必要もあるのでは…そう考えさせられた次第。
そして最後に、ショップ運営のほか、遊休不動産を紹介し起業までのノウハウを共有したりサポートをする佐々木氏とのやりとりの中で印象深いコメントで締めくくりたいと思います。
「スケーターのためにスケートパークを。この動きが加速していく中で、新しいゾーンに突入するにはスケーターひとりひとりが地域になにかを返すことと、応援してもらえるような活動内容が重要だと思っています。日本でもストリートスケーティングに優しいスポットがたくさんできるようにとも思いながら、そのきっかけ探しをやっています」
—TM