先月、ジム・グレコが手がける映像作品の最新作が公開されました。2名の若手をフィーチャーした作品なのですが、リアンドレ・サンダースというスケーターが実に興味深い。
本作を観ていただければ彼の凄さがわかるとは思いますが、念のためちょいと補足を。リアンドレは白人ではなく黒人のほうのスケーター。この男の何が興味深いかというと…彼は「メインスタンスを持たないスケーター」なのです。厳密に言えば、ストリートではレギュラー、そしてトランジションではグーフィが得意という異質なタイプ。
通常、スイッチスタンスで滑るときは進行方向の肩が多少なりとも後に向いてしまうもの。しかしリアンドレの場合、たとえばフロント180をしても着地した瞬間から肩がメインスタンスで滑っているように前に開いているのです。そのため、彼の滑りを見ているとメインかスイッチかスタンスがまったくわからなくなってしまう。
言葉で説明してもわかりにくいと思うので、まずは以下に貼り付けた興味深いラインの一例をチェック。それから本編をご覧ください。「ストリートはレギュラー、トランジションはグーフィ」。これを念頭に観るとさらに面白さが増すこと間違いなし。
--MK