近頃、ブロンディが自身のYouTubeでコメディ番組を手掛けていますが、それらを観ていると彼のビデオパートを見逃していることに気づきました。2019年にadidas Skateboardingから公開された"FREEDOM NINETEEN"(www.vhsmag.com/news/freedom-nineteen/)以来、約5年振りのパートとなる"PIGEON-WISE."。
鳩が舞うノーズブラントの写真を撮り終え、それを映像で再現しようとパンくずを撒いて鳩を集めるブロンディ。見事トリックを映像におさめて、めでたしめでたし。でも「鳩にとってはどうだったのか?」 そんな疑問がタイトルになっています。オープニングで鳩の死骸の映像が挿入されていますが、これはブロンディが殺してしまったのか…。
このパートには、品格があり格式が高い印象を受けるブロンディならではのこだわりが感じられます。イギリス、UK、イングランド…ではなく、「英国」という表現が似合う。アプローチを敢えてロンドン特有のダブルデッカーが通るタイミングに合わせたり、イギリス出身の作曲家であるマイケル・ナイマンの楽曲を使用したり。ちなみにこの"Chasing Sheep Is Best Left To Shepherds"という曲は、1982年の映画『英国式庭園殺人事件』のサントラ。ブロンディのスケーティングとの相性がよく心が踊ります。
ちなみに撮影・編集を担当したのはPolarの最新作『EVERYTHING IS NORMAL』を手掛けたことも記憶に新しいサイラス・F・ガーン(www.vhsmag.com/voice-of-freedom/sirus-f-gahan-jp/)。このパートは5月に公開されたものですが、まだチェックしていないスケーターはぜひ。いろんな意味でイケてます。
—MK