
世界各地のスケートコミュニティで、プラザの存亡について繰り返し問題となってきました。スケーターにとってプラザは単なる滑る場所ではなく、文化やコミュニティが形成される大切な空間。そのため各地でスケーターたちが存続を求めて声を上げ、ときには自治体や企業と協力しながら解決策を模索してきました。
その代表例として挙げられるのが、ロンドンのサウスバンク、LAのコートハウス、そしてNYCのブルックリンバンクス。しかし残念ながらフィラデルフィアのラブパークは取り壊され、ミュニも閉鎖。国内でも東京のアキバやサンプラザ、大阪の高前など、多くのプラザが姿を消してきました。
そして今、新たな危機が訪れています。’90年代のスケートメッカとして名高いサンフランシスコのEMB、そして世界中からレッジマニアが集うバルセロナのMACBAも存続の瀬戸際に立たされています。
MACBAは、木々やベンチ、遊び場を備えた緑地へと再開発される計画が発表され、2027年初頭の完成を目指しているとのこと。バルセロナ市長は「スケーターだけが独占しない、多目的な空間を作る」としていますが、ローカルのスケーターたちは、スケーターがいることで周辺の犯罪抑止につながり、地域経済にも貢献していると主張しています。
EMBについても、現在の空間を取り壊し、新たな公園の建設が2026年に着工予定。その存続を願うテッド・バロウは、以下の要望を掲げています。
●デザイン事務所と協議し、新しいデザインの中に旧プラザの一部を保存することを確保する
●この保存部分には、著名なランドスケープ・アーキテクト、ローレンス・ハルプリンが手がけたオリジナルデザインの一部として、ファウンテン周囲のコンクリート縁石を含めること
●さらに、旧プラザのオリジナルのレンガ舗装の一部も新しいデザインに取り入れるよう要望する
●もっとも重要なのは、スケートボードの歴史的価値が単なる記念プレートとして認識されるだけでなく、新しいプラザのデザインにスケート可能な地形や障害物が組み込まれること
現在、EMBとMACBAの存続を求めるオンライン署名が進められています。これらのスポットが未来へと受け継がれるよう、賛同するスケーターはぜひチェックしてください。
オンライン署名リンク
EMB:https://www.change.org/p/save-embarcadero-plaza
MACBA:https://www.change.org/p/save-macba
—MK