NY発のスケート誌が創刊しました。その名もSTOOPS。このタイトルのSTOOPSとはスラングで“バカなヤツ”を意味し、'90年代のNYスケーターたちがそう呼ばれていたことが由来ということです。そういえば、NY出身のキース・ハフナゲルもこの言葉を多用し、映画『KIDS』でも主人公のテリーがそう言っていたのを思い出します。
そもそもこのSTOOPSは、NYを拠点にするスケート誌である43 Magazineのエディターを務めるエビー・ガファリアンとアレン・イングがクラウドファンディングサービス(※不特定多数の人がインターネットを通して資金の提供や協力を行うサービス)、Kickstarterを通して制作資金を調達したことで実現しました。ロケーションをNYに限定したコンテンツ、シークエンスを排除した写真、独特でユニークな記事。特に創刊したばかりということで、本当にやりたいことを自由に形にしているという印象を受けます。
「SLAPやSkateboarderがなくなり、NYのスケート写真を掲載する場所が激減してしまった。NYのフォトグラファーたちは次々とスケートの写真を撮るのをやめてしまっている。STOOPSは、NYのスケートフォトグラファーたちが活動できる場を再構築し、写真の重要性を改めて伝えようとしている」とはエディターのひとり、エビー談。
STOOPSには、NYのスケートシーンがぎっしりと凝縮されています。今回の創刊号では2010年に撮影されたアーロン・ヘリントンなど、過去の写真も数点使用されていますが、次号からはフレッシュでリアルタイムの写真のみを使用していくということです。STOOPSを通して、リアルなNYのスケートシーンを臨場感あふれる写真や記事の数々を通して堪能してください。詳細はこちらから。
--MK
STOOPS創刊号の表紙。ルイス・トレンティーノによる、地下鉄の入り口越えのオーリー。
2013年にNYのチャイナタウンで撮影された、小椋慎吾によるギャップ越えのFsウォールライド。
昨年のNYツアーで撮影された上野伸平を起用したEvisenのアドも掲載されている。
STOOPSエディターのエビー、そしてEvisenの南 勝己と上野伸平。NYにて。Photo by Shinsaku Arakawa