無類の台湾好きを自負しているのですが、そもそもきっかけはクズテレビ! じゃなくてTWSJの企画でした。2011年3月号の付録DVD『未来世紀台北』の制作を依頼されたことから。日本を代表する5名のスケーターが台北ストリートを席巻する模様を収めた作品。ことの馴れ初めは、たしか他のフィルマーの手が空いてなくラストオプションとして暇だった自分が駆り出されたスタイル。
2011年3月号ということなので、撮影は正月休みあたり。なにより衝撃的だったのが、極寒に震えるジパングを尻目に、連日連夜半袖で過ごせたこと。付録DVDだったので、オンラインにはあがってないだろうなとディグったところ、本作のアテンド兼スチールを担当したKenji Harutaチャンネルで上がっておりました。改めて観ると、ツッコミどこ満載。ライダー5人に対してフィルマーひとりで対応できず、ライダーもフィルミングするというゲトースタイル。HVX、VX1000やデジカメなど画角も形式もバラバラで雑極まりない。尺をかせぐために無駄にオフカットを差し込んでるあたりもスケッチー。
However、適当具合がリアル台北バイブスを醸し出していてモーマンタイ(aka台北スタイル)。なにはともあれ、この作品が台北ストリート(の一部)を日本スケートコミュニティへショーケースした初タイトルとなった気がします(aka 親善大使)。DVDのカバーデザインはライダーとしても参加した村岡洋樹。楽曲は当時OPSBとして活動していた吉田良晴が担当。エンディングソングのみ、ローカルサウンドを流したかったので、現地で耳にした音源を強引に取り寄せ使用。
タイトルの『未来世紀台北』というのは、言わずもがなテリー・ギリアム監督作である『未来世紀ブラジル』から拝借したもの。ディストピアを描いた元の作品とはかけ離れておりますが、単純に響きがいいってことだけで勝手に採用。とまあ、うんちくはどうでもいいのですが、10年前に台北でガチンコスケートしているアンバサダーたちの勇姿をご覧ください。
リリース後しばらく経ってから現地の知人から「最後の曲は葬式で使うやつアルよ。みんな死んじゃったアルよ(汗)」と指摘されてしまい愕然としたことを思い出しました。アイヤァ〜〜!
─KE