回し技の王様といえばトレフリップで異論はないでしょう。一昔前でいうところの360フリップです。いまではすっかり定着しきった360フリップですが、これも例外ではなくどこかしらの誰かが言い出しっぺというか、最初に編み出したツワモノがいたはずです。そこで、自称スケボー研究家を名乗る自分がそのルーツを誰にも頼まれてないけど探ってみました。
結論から言いますと、フリースタイラーの神様ロドニー・ミューレンが編み出し、ストリートへと昇華させたのが役者としても有名なジェイソン・リー。大いに納得であります。ロドニーがフリースタイルの技として披露しているのを見かけたジェイソン・リーが、'86〜'87年頃にストリートデッキ('80年代のオールドデッキなのでヘビー級)で見様見真似でメイクしたのが世界初とのこと。「やべぇ〜(解説者風)」。
それにしてもいつ頃から360フリップのことをトレフリップと呼ぶようになったのかは定かではないですが、「スリーシックスティフリップ」と長くて言いにくかったので、これもまた“必要は発明の母”ってことでいつしかトレフリップへと短縮されたのであります。ちなみに自分が生で360フリップを見たのは'89年頃、学校のパイセンで現在はフォトグラファーとして活躍するRIPくん(Santa Cruzのドレッセンのデッキ)。あのときの衝撃はまさに“マキシマム・インパクト”。
ということで、ジェイソン・リーを知らないって40代は今すぐ出家、30代は頭を丸める、20代は『Video Days』を49回連続で見ましょう。10代は何も考えずに習得しよう。終わり。
─KE