SLIDER。VHSMAGを見ている方はこの雑誌の存在を知っているでしょうか? SLIDERはいまを遡ること1年半前の2009年12月に創刊したスケートボード・カルチャーマガジンです。トリックやスキルに重きを置くのではなく、半世紀にわたり続くスケートボードというフィールドをカルチャーとして捉える雑誌です。これまでスケートの文化には多くの才能溢れるスケーターが生まれ、そして彼らをサポートするカンパニーが設立し、そしてそんなスケートカルチャーを彩るさまざまなアートやデザイン、そして名作ビデオが生まれてきました。そう、この半世紀の間に育まれていったスケートカルチャーは、追っても追っても追いきれないほどに、膨大な要素を備えていると思うのです。しかし、たとえその全てを追いきれないとしても、スケートカルチャーが育んだひとつひとつの貴重な財産をカタチにして残すことが僕らSLIDERには必要に思えたのです。
そんな思いで創刊したSLIDERは3ヵ月に1回のペースで発行を繰り返し、この4月で6号を迎えることができました。また毎回スケートカルチャーのルーツであるアメリカへ訪れて直接取材を行い、これまでに取材してきたスケーターたちはゆうに100人を超えました。過去を掘り下げ、今を知り、未来へとつなげる。スケートカルチャーの時間軸に点が置かれているとするならば、それを1本の線としてつなげ、そこに秘められたストーリーを分かりやすく紹介することがSLIDERのモットーであり、使命であると僕らは考えているのです。今後もスケーター、スケートカンパニー、そしてアーティストなどスケートカルチャーに関わる人々の奥に秘められた、過去―現在―未来のストーリーを分かりやすく紹介していくことができればと思っています。
--Kota Engaku