ソチってますか? ソチオリンピックでも一躍脚光を浴びた、スノーボード種目は日本勢に大会初のメダルをもたらした。そして、銀メダルを獲得した平野選手は幼いころからスノーボード以外の練習として、スケートボードが技をメイクすることにおいて大きく影響を与えたとニュースで聞いた。
これにサーフィンが加わればヨコノリ3大カテゴリが揃うわけだけど、よくよく考えるとレギュラースタンスかグーフィーで板の上に立ち、“雪上”、“ストリート”、“海”という3つのフィールドで繰り広げられるごくごく単純な楽しみが、ファッションや音楽やライフスタイルなどそれぞれの人たちにいろんな意味で大きな影響を与えているのはすごくハッピーなことなのではないかと思う。そのうちのひとつであるスノーボードをきっかけに、今回ヨコノリ的な盛り上がりが発生してスケートボードやサーフィンへもいい影響があればいいなと今回のソチオリンピックを見て感じた。
もう少しスノーボードについて触れると、自分は特段スノーボードに詳しいわけではないけど、最近のスノーボードの板は非常にバラエティに富みながら、変態的なアウトラインを持つ板などなど、さまざまな感性の元、多くの個性的な板がシェイプされて生産されているなと感じた。
特にスノーサーフィンもそのひとつで、サーファーがスノーボードも楽しんでいるなかで、パウダーや斜面に対してサーフィンしているようなアプローチやマニューバーを描きたいというシンプルな欲求から生まれたものだと思うし、その発想をもとにノーズからテールエンドの形状を工夫した結果、アウトラインが変わり、限りなく理想とするライディングに近づけることができる板が生まれたのだと思う。そう考えるとその“DIY”的な精神やつねに楽しむことを考え続ける発想の源として「オレは◯◯だからそれしかやらない」と決めつけるよりもチャレンジしてそこから得た感性をそれぞれへフィードバックできることは非常にいいことだと思った。一見簡単なように見えるけど、個人差こそあれ、人は大体自分の居心地のいいところに居座るものだから、新しいことに挑戦したり、新しいことを始めることにはすごく慎重になりがちな傾向にあるものだと自分の経験としても感じる部分である。
ということで、今回のソチオリンピック日本人選手の活躍は大いに喜ばしいことであると同時に、そういうボーダーレスで柔軟な考え方に新しい工夫や成果へのきっかけが生まれるいいお手本だとつくつく感じた。
ということで明日からスノーボードを担いでゲレンデを滑降するかと言えば、そうでもない腰が重い自分もいるが、スケート・サーフィン・スノーボードというヨコノリ3大カテゴリの永遠の発展を切に願う。なぜなら、それはとても楽しいことだから。
おしまい
――Naoki Fujita