表現したい。かたちにしたい。試してみたい。評価を訊いてみたい。スケートカルチャーに携わる人であれば少なからず、こうしたクリエイティブの原点となる気持ちをつねに抱いているにちがいない。それはスケートのスキルとスタイルを磨くこともひとつ。フィルミングやフォトグラフィを追求することもひとつ。またペインティングなどのアートで表現をすることもそのひとつだ。スケートカルチャーからはつねに斬新な発想、個性豊かな人材が世に飛び出し、まさにクリエイティブの源泉ともいえる。そしてそれらはいまやスケートカルチャーという枠から飛び出し、世界中の様々なシーンに影響を与えているといっても過言ではないだろう。ゆえに我々は常に流動し続けるスケートカルチャーから、決して目を離すことができないのである。
SLIDER最新号の巻頭特集でお伝えするのは、そんなスケートカルチャーから誕生した、新興ブランドの特集である。便宜上「SMALL BRANDS」というタイトルを付けたが、今回登場するブランドの志はどれも相当にビッグなものだ。詳しくはぜひとも誌面をご覧頂きたいのだが、とにかくその個性あふれるブランドのヒストリー、そしてプロダクトの数々はスケートカルチャーが本当に自由であり、クリエイティビティに溢れているということをこれでもかと証明してくれている。肥大化したビッグカンパニーからさまざまな制約のもとにリリースされるプロダクツと対極に位置し、真っ向から反旗をひるがえす個性派ブランドのアイテムたち。ぜひともみなさんもその目でたしかめ、お気に入りのブランド、そしてアイテムを見つけて頂ければ幸いである。
--Kota Engaku