2017年度のSOTYに輝いたネクストレベルのハンマー野郎。NEW BALANCE NUMERICに新加入したジェイミー・フォイが濃密すぎるスケートキャリアを振り返る
──JAMIE FOY
[ JAPANESE / ENGLISH ]
Photo: John Bradford, Special thanks: New Balance Numeric
VHSMAG(以下V): 1歳でスケートを始めたと聞いけど、一番古い記憶で覚えていることは?
ジェイミー・フォイ(以下F): たぶん3歳の頃に地元フロリダのスケートパークRamp48に初めて行ったことかな。
V: 初めて観たスケートビデオは?
F: Ramp 48にあったチルエリアに置いてあった411VMだったと思う。当時はガキすぎて誰が誰だかわかっていなかったけどそんなことはどうでもよくて、ただスケートを観て興奮していた。
V: 影響を受けたビデオパートは?
F: Zeroのビデオ全般だね。どのパートに影響を受けたかはっきり覚えていないけど、ハンドレールを攻めてスラムすることがクールだって思うようになったのはZeroが原因(笑)。
V: ハンマー級のハンドレールを攻めるようになった経緯は?
F: Ramp 48にいろんなサイズのレールがあったんだ。だから自然とレールを滑るのが得意になったんだと思う。
V: ではハンマー級のハンドレールを攻める際に心掛けることは?
F: ハンドレールの前半だけに集中するようにしている。なぜなら後の半分はどんなレールでも大体同じだから。トリックの形をレールの上でどれだけ長くキープするか。違いはそれだけ。
V: これまでに数えきれないほどのビデオパートを残しているけど、どうやってモチベーションと生産性をキープしているの?
F: 最高のホーミーとスケートしているだけ。そうすればつねにストリートでモチベーションを保つことができる。クルーが良ければフッテージも量産できるってこと。
V: ではスケートキャリアでの転換期は?
F: Deathwishに加入したこと。ソリッドなクルーばかりだし、フッテージを世に出すサポートをしっかりとしてくれたから。
V: Deathwish加入、プロ昇格、SOTY獲得…昨年はジェイミーにとって最高の1年だったよね。
F: 信じられないような1年だった。でもそれもさっき言ったように最高のホーミーと楽しみながらセッションできたからこそ。今になって振り返るといろんなことが起きた1年だったけど、その最中はただ楽しんでいただけ。あっという間に過ぎた1年だった。
V: ちなみにSOTYを獲得した直後にタイ・エヴァンスの『The Flat Earth』がリリースされたよね。SOTY獲得後にまだあんなエグいパートが控えていたとは思いもしなかった…。
F: タイとの撮影ツアーはマジで楽しかった。妥協なしだから。トライしたいことがあれば、何があってもトライできる環境を作ってくれる。あのパートを完成させることができたのはタイのおかげ。
V: エルトロのFsクルックもヤバかった。
F: 実はラッキーなことに1stトライでメイクできたんだ。1時間ほど踏ん切りがつかなかったからメンタル的に大変だったけど。Fsクルックをメイクするまでに50-50を20回ほどやったと思う(笑)。
V: 次元が違うね…。でも今年の夏にはありえないスラムがHall of Meatで紹介されていたよね。
F: あれね。ツアー中でアルバカーキにいたんだ。だからLAに戻ったらすぐにレントゲンが撮れるように速攻手配した。レントゲンの手配ができたから、とりあえず仲間とChick-Fil-A(ファストフード店)で飯を食ってから12時間、自分で運転してLAに戻った。そんなにひどい怪我じゃなかったから1週間ほど休めば大丈夫だった。
V: あんなスラムをしても勢いがまったく衰えなかったよね。
F: 何度も同じことを言って申し訳ないけど、最高のホーミーがいるからね(笑)。仲間がいれば楽しみながら撮影を続けられる。楽しいから仕事という感覚がないんだよ。
V: ではこれまでで一番印象的だった出来事は?
F: シグネチャーモデルを出せたこと。Deathwishがオレと家族にシグネチャーモデルをサプライズでプレゼントしてくれた瞬間は、間違いなく人生最高の思い出。
V: そして最近はNew Balance Numericにも加入したよね。シューズスポンサーの移籍を決めた理由は?
F: 新しい何かにチャレンジしたかったから。New Balance Numericに加入することで新たなスタートを切って、いろんなことをさらに好転させることができた。チームはモチベーションの高いホーミーばかりだし、世界中を旅しながらフッテージを撮って、その場所ならではの映像作品を制作しているから。
V: 最近履いているのはどのモデル?
F: 379が一番気に入っている。たしか379って品番であっているはず(笑)。履き心地がいいし、ヴァルカナイズソールも調子いい。
V: New Balance Numericで今後やりたいプロジェクトは?
F: ただただ楽しんでやっていければいいね。
V: では最後に今後の予定は?
F: テンションをキープしてやっていくだけ。ヤバいフッテージを撮り続けて楽しいツアーに出たい。
ジェイミー・フォイ
@jamie_foy
フロリダ州出身。スケートコミュニティきってのハンドレーラーとして知られる。Deathwishのプロとして活動し、New Balance Numericの一員として新たなスタートを切ったばかり。2017年度のSOTYでもある。