PUMAのスケートプログラムがついに始動。このブランドが掲げるスローガンは「FOREVER FASTER AND PUSH」。「速さ」をDNAに持つPUMA SKATEBOARDINGに新加入した有馬昂希と根岸 空を直撃。
──PUMA SKATEBOARDING / KOUKI & SORA
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Photo_Iseki
Special thanks_Puma Japan
VHSMAG(以下V): まずお互いの近況からお願いします。
有馬昂希(以下K): VHSMAGのパートを撮り終えてからずっと横須賀にいます。最近は(本郷)真太郎がやってるYTown PlayazでDVDを作ったんですけど、それの映像をずっと撮ってました。ずっと横須賀でスポットをヒットして回ってるって感じですね。
根岸 空(以下S): 今は大学で東京に住んでるんで、最近は駒沢か新横で滑ってます。あとはケンティくんとパートを撮ってるんで、それを着々と進めてます。Ferris Tokyoでも動いてて、(西宮)ジョシュアと(佐川)海斗くんとか、モトリョウ(本橋 瞭)、(戸倉)大鳳、(池田)大亮とかもいっぱいいて。初のビデオを出したばかりなんで、これから2本目を撮っていく感じです。
V: ではPuma Skateboardingに加入した経緯を教えてください。
K: 話をもらったときに思ったのはいろいろ動けるチャンスだなって。「行くしかない!」って感じでした。YTown PlayazのDVDも撮り終えて取り組むプロジェクトがなかったんで、ちょうどいいタイミングでした。ヤッちゃいます(笑)。
S: 自分もシューズスポンサーがフリーの状態で好きな靴を履いてたときにお話をいただきました。それでブランドと自分が目指してるものが一緒だったんで。ストリートでの撮影をメインで動ける状態がつねにあって、期間を決めて映像作品を出すという。そこがめちゃいいと思って入りました。
V: Pumaがスケートに参入すると聞いたときの印象は?
S: 昔のビデオでPumaを履いてるスケーターを観たことはあったんですけど、当時はブランドイメージがどういうものなのかはあまりわからなくて。同世代のスケーターはたぶんみんなそう思ってると思います。だからここからチームのみんなで動いて、Pumaのかっこいいイメージを広めることができればうれしいです。
K: そうですね。白紙状態なんで自分たちで色をつけられるのがいいですね。
V: ちなみに今履いてるモデルは?
K: 今履いてるのはNitro OG。ラインナップのなかでは頂点のモデル。この靴はプロモビデオの撮影で履いたんですけど、アップなしでイケる感じです。柔らかいし調子いいですね。
S: スエードなんでオーリーもしやすいしテクな技もやりやすいです。ステアを飛んでも足の裏が痛くならないし。自分もめちゃ調子いいです。
K: フリップとかするときにつま先がしっかり感じられます。
S: そうだね。つま先をしっかり蹴りぬいた感があるよね。
V: これはPumaの後藤さんに聞きたいんですけど、Nitro OGはPumaのクラシックモデルであるSuedeがベースとなってるんですよね?
後藤隆幸(以下G): そうですね。Suedeは1968年に出たバスケットシューズなんですけど、'80年代後半にアメリカの尖ったスケーターたちが目をつけた。当時はSuedeを履いてスケートするのがかっこよかったんですよね。それが今回のモデルのルーツになるんですけど、Suedeはもちろんスケート用に作られたものではなかったので、主に耐久性とソール周りを改善することにしました。最大の特長は反発性が強くて爆発力を持ったNitroフォームの採用。クッション性に優れながらもエネルギーを跳ね返す力も強いタイプ。だからその反発性がプッシュにも反映されます。
V: その反発性はランニングシューズのテクノロジーを踏襲してるんですか?
G: そうですね。陸上のスパイクとか。短距離選手のサニブラウンが履いているスパイクも同じNitroを搭載してます。彼はそれを履いて日本人として初めて陸上の世界大会で決勝進出を果たしました。そのテクノロジーをスケートのカテゴリーにも持ち込んだら何が起こるんだ、というのがPuma Skateboardingの魅力です。これは「速さ」につながるテクノロジー。これからはスケーターのみなさんがNitroの力をそれぞれのスタイルで引き出していってもらえればいいなと思ってます。あとはオーリーとシューレースのエリア、サイドのストライプの素材変更などによる強化。スケートのために必要な部分がアップデートされてます。
V: Puma Skateboardingは「FOREVER FASTER AND PUSH」というメッセージを掲げてますよね。
G: Pumaのブランドのスローガンは「FOREVER. FASTER.」なんです。「永遠に、より速く」というような意味ですよね。つねに「速さ」を追い求めるのがPumaのDNA。だからスケートのカテゴリーでも「速さ」によって新しく生まれるスタイルみたいなものをバックアップできればと思ってます。
V: ではここでまたチームに新加入したふたりに聞きたいんだけど、Pumaの「速さ」というDNAはお互いのスケートにどのように役立つと思う?
S: 自分は短いアプローチでハンドレールとかステアとか攻めるときにスピードが必要になります。そうなると最初の数プッシュが重要になるんです。普通なら短すぎて無理なスポットでも反発性を生かしたプッシュができれば攻略できると思います。そういう意味ではNitroのテクノロジーが役立つと思います。
K: 僕は街をプッシュすることが多いんで。しかもバチバチで速くプッシュするのが好きなんです。そういう意味で「速さ」は大切ですね。
V: ではPuma Skateboardingのローンチビデオについて。撮影期間は?
K: スケート以外に洋服とか靴のイメージカットの撮影もあったんで2日間です。Bsフリップをやってる映像があるんですけど、スポット的には小さくて。だから結構ナメてたんですよ。一度メイクしたんですけど自分的に微妙だったからもう1回トライしたら変なコケ方をして…。着地で足首が逆に曲がって骨が折れちゃうようなヤツ。そこが撮影のラストスポットだったからまだよかったですけど。完全に油断してました(笑)。本当に足が折れたと思いました。でも歩けたからプッシュで帰ったんです。そしたら夜にパンパンに腫れて歩けなくなっちゃって。人生初グリッチョですね。
S: まだ初なんだ。いいな。何回もグリッチョしてるわ(笑)。
K: スケートは4カットなんですけど、基本的にさくさく撮れましたね。
S: 仕事人(笑)。
V: 次はネギちゃんの映像も観たいね。
S: いやー、カマしたいっすね(笑)。
V: ではPuma Skateboardingの今後のプロジェクトで決まってる予定は?
K: ふたり以外に(戸倉)万汰廊と(米坂)淳之介さんもいるので、11月からイントロビデオを半年くらいかけて撮ります。来年春くらいに出せたらいいですね。楽しみです。
V: ではPumaはどういうチームにしていきたい?
K: バランスっていうか、それぞれの個性が光るチームになればいいなって思います。結構やっつけちゃうんじゃないかなって思っちゃいますけど(笑)。ね?
S: (笑)。でも面子がストリートスケーターばかりなんで。このチームでそれぞれの得意分野で攻めれば、みんなに「Pumaを履きたい」と思ってもらえるた映像作品になると思うんで。ちょっとカマします(笑)。
Kouki Arima @kouki__arima
1996年生まれ、神奈川県出身。空中戦の強さに定評のある横須賀四天王のひとり。Puma Skateboardingのプロモビデオを撮り終えたばかり。
Sora Negishi @soranegishi
2002年生まれ、群馬県出身。ステアやハンドレールなど規格外のスポットを攻略する実力派。現在は東京を拠点に精力的に撮影中。
Puma Skateboarding @pumajapan
‘80年代後期からカッティングエッジなスケーターに愛用されてきたPumaのキックスをスケート仕様にアップデート。チームには有馬昂希、根岸 空、戸倉万汰廊、米坂淳之介が所属。